【クラシックとはどんな音楽か】構造的にもいろいろなものがある
クラシック音楽は、ヨーロッパ数百年の歴史を背景として生まれた音楽です。
いくつかのジャンルにまで分類できるほど多彩ですが、実は、その大半は、楽器だけによる器楽・管弦楽曲であると紹介してきたクラ シック音楽。
もう少し、個々の曲を観察してみると、構造的にも、実は、色々な曲が含まれています。
その点もまた、歌謡曲やポピュラー音楽にない、大きな特色といえるものです。
例えば、とてつもなく長い曲があるかと思えば、あっという問に終ってしまう短い曲もあったりします。
ワーグナーの「ニーベルングの指環」というオペラ(正式には楽劇という)は、四夜に渡って上演される四部構成の連作オペラなのですが、これは、各々が、2時問半から5時間半にも及び、合計すると、15時問半もかかる大作です。
反対に、ショパンの「二四の前奏曲」の中の「第七番イ長調」等は、僅か、4秒ほどで終ってしまう最短の曲です。
ショパン「前奏曲第7番 イ長調 Op.28-7」
こういう曲が、他にも、いくらでもあるのが、クラシック音楽の世界です。
そうかと思うと、まともに書かれているにも関わらず、演奏してみると、あちこちで音を外したり、不協和音を発する、あたかも、素人が作曲したかのように見せかけるモーツァルトの六重奏曲「音楽の冗談」。
モーツァルト「音楽の冗談 ヘ長調 K.522 第1楽章」
モーツァルト「音楽の冗談 ヘ長調 K.522 第4楽章」
サイコロを振って曲をつくる、同じモーツァルトの「音楽のサイコロ遊び」(※)、
※印:
Mozart Dice Game jp サイコロ音楽 モーツアルト ゲーム
「モーツァルト 音楽サイコロ遊び 解説付 楽譜」
楽器以外の音を加えたレオポルト・モーツァルトの「おもちゃの交響曲」や、
L.モーツァルト「おもちゃの交響曲 第1楽章」
L.モーツァルト「おもちゃの交響曲 第2楽章」
L.モーツァルト「おもちゃの交響曲 第3楽章」
同じく、アンダーソンの
「タイプライター」
「サンドペーパー・バレエ」、
W・ピストンのバレエ音楽「ふしぎな笛吹き」(街の雑踏音)等々。
そして、極端なところでは、演奏者が何もしないジョンーケージの「四分三三秒」と、
まあ~、これは珍曲の類なんですが、そこまでいかないにしても、通常の半分、書きかけのまま愛好されているシューベルトの「未完成」交響曲だとか、
シューベルト「交響曲第8番「未完成」第1楽章」
シューベルト「交響曲第8番「未完成」第2楽章」
同じ旋律が、しつこく繰返されるラヴェルの管弦楽曲「ボレロ」や、
サティのピアノ曲「ヴェクサシオン」、
ジャズをとり入れたガーシュインの「ラプソディ・イン・ブルー」、
解説が入っているブリテンの「青少年のための管弦楽入門」や、
プロコフィエフの「ピーターと狼」、
暗号的な音の仕掛けがあるシューマンのピアノ曲「謝肉祭」
シューマン「謝肉祭 Op. 9 第21曲 フィリシテ人と闘うダヴィッド同盟の行進(ラヴェルによる管弦楽編)」
各種の声楽を加えたベートーヴェンの交響曲第九番や、
ベートーヴェン「交響曲第9番「合唱」第1楽章」
ベートーヴェン「交響曲第9番「合唱」第2楽章」
ベートーヴェン「交響曲第9番「合唱」第3楽章」
ベートーヴェン「交響曲第9番「合唱」第4楽章」
マーラーの交響曲二・三・四・八番
マーラー「交響曲第2番「復活」第1楽章」
マーラー「交響曲第2番「復活」第2楽章」
マーラー「交響曲第2番「復活」第5楽章」
マーラー「交響曲第3番 第1楽章」
マーラー「交響曲第8番「千人の交響曲」第1部「来たれ、創造主なる聖霊よ」」
等々、ユニークな構造の曲は、いくらでもあります。
一見(聴)しただけでわかる。
これら、外見的な構造ばかりでなく、細部においても、また、クラシック音楽独特の各種の形式。
つまり、ソナタ、ロンド、変奏、循環形式等が、個性や魅力を引き出すために、有効に使われている点等に、特徴を見出すことが可能ですね。
この様に、多種多様で面倒に見える。
それらもまた、曲の内部を覗いてみようという人には、興味がつきないものであると、私は、そう思います(^^♪
【季節とシチュエーションに応じたクラシック音楽】
ロマンチック:C.シューマン「3つのロマンス Op. 22 第3曲(チェロとピアノ編)」
ロマンチック:ショパン「即興曲第2番 嬰ヘ長調 Op. 36」
ロマンチック:ヴュータン「華麗な二重奏曲 Op. 39 第2楽章(ヴァイオリンと管弦楽版)」
元気:E.コーツ:「「春の組曲」 第1曲 爽やかな朝(パストラーレ)」
元気:ショパン「スケルツォ第4番 ホ長調 Op. 54」
元気:モーツァルト「協奏交響曲 変ホ長調 K.364 第3楽章」
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