インテリアとしても「本のある暮らし」を楽しんでみて♪(Vol.11)
「エミリの小さな包丁」(角川文庫) 森沢明夫(著)
読んで楽しいのはもちろん、読み終わった後に飾っておきたくなるような思わずジャケ買いしたくなる《表紙が素敵な本》たちの中で、今回は、「エミリの小さな包丁」を、ご紹介します。
仕事も何もかも投げ出して。
どこか誰も知らない遠い場所に逃げ出したい。
朝の通勤ラッシュに揉まれながら。
誰もが、きっと、一度は、考えた事があるのではないでしょうか?(^^;
酸いも甘いも。
挫折も成功も。
色んな経験が全てデータになって。
自分の中に蓄積されていくことで。
時合いがわかるようになっていくのかもしれませんね(^^)
「「釣れないね」と、わたし。
「釣れないな」と、おじいちゃん。
釣れないときに、付き合ってくれて、ありがとう。」
著者の紡ぐ「オノマトペ」が、とてもお洒落ですね(^^)
美味しそうな料理の描写に胸がくすぐられると共に、おじいちゃんの朴訥な雰囲気から醸し出される多くは語らないのに多くを語っているような、そんな金言に心動かされる。
「幸せになることより、満足することの方が大事だよ」と教えてくれるおじいちゃん。
エミリの過去を知り「過去の失敗に学ばない人間は阿呆だけど、過去の失敗に呪縛されたまま生きている人間はもっと阿呆だよな」と言うほぼ独身の心平。
その他、心に響いた言葉達。
「そもそも、常識なんてものは、誰かが勝手に作り出した「幻の縄」のようなものなのかもしれない。わたしたち凡人は、目に見えないその縄に、自由な思考と心をがんじがらめに縛られていることに気づかぬまま、漠然と息苦しい日々を過ごしているのではないだろうか。」
「自分の存在価値と、自分の人生の価値は、他人に判断させちゃだめだよ。」
(中略)
「判断は必ず自分で下すことだ。他人の意見は参考程度にしておけばいい。」
「周りを変える必要なんてない。自分の『うら』を変えれば、それがそのまま自分の人生を変えるってことだからな。」
これは小説の世界の事だけど。
現実の世界においても。
きっと、誰もが大なり小なり心に傷を持って生きている。
人は感情の生き物だから、関わって生きていく限り、何かしらあるのは仕方がないですよね(^^;
今の生活がなんだかせわしないと思っているあなたへ。
この美しく愛すべき物語と本を贈ります。
インテリアとしても「本のある暮らし」を楽しんでみてくださいね(^^♪
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