「60歳と65歳が直面する問題の違い」を教えます。セカンドライフ
世間では、リタイヤ後に起きる問題として、「2000万円問題」や「年金受給年齢の見直し」に目が行きがちですが、実はもっと切実な問題があります。
政府は少子高齢化に対応すべく、定年延長や健康寿命促進などを進めていますが、大事なことを見落としています。
それは、高齢者の社会的信用の低下です。
驚くことに、かなりの資産を持っている人でも低下します。
元経営者であっても、無職だとやっぱり低下します。
50代の人にとっては
「え? それどういうこと?」っとおっしゃるでしょう。
今日は、高齢者の社会的信用についてお話したいと思います。
1.Phase1 60歳~64歳が直面する問題
多くの企業は60歳定年制を採用し、60歳から65歳まで再雇用しています。
給与は現役時代の50%~80%位のレベルに落ちますますが、会社を辞めて再就職したら、同じ給与水準の仕事はまず見つからないでしょう。
試しにハローワークに行くと
求人している仕事は、ガードマン、ビル清掃、介護関係の仕事がほとんどで、余程レベルの高いスキルや資格、人脈を持っている人でもない限り、条件のよい仕事にありつくことはできません。
ですから、かなり給与が下がったとしても再雇用のほうが、給与水準、仕事の内容は恵まれています。しかも、企業に勤めている間は以下のようなメリットを享受できます。
・クレジットカードの審査が通りやすい。
・借金しやすい。(金利もある程度優遇される)
・賃貸マンションが借りやすい。
定年前の人は、ピンとこないかもしれませんが、これは実に有難いことなんです。
2.Phase2 65歳以上が直面する問題
65歳を超えると、更に社会的信用度が落ちてきます。
1)銀行ローンは厳しいです
例えば、都市銀行のマイカーローンを申し込めばすぐ分かります。
今はネットで簡単に審査の申請ができますが、ホームページを読むとショッキングな一文が目に留まります。
「申請資格・・・・65歳以上は申込みできません・・・」
もし、その銀行に多額の預金があったとしても、融資を受け付けてくれないだけでなく、驚くことに信託部門から投資の勧誘がきます。 爆笑
つまり都市銀行は、
「金は貸せないけど、投資はして下さい! 手数料はしっかり頂きます」
ってな恐ろしい論理で接してきます。
2.賃貸マンションの条件は厳しくなります。
特に大手ハウジングメーカーが経営する賃貸マンションは、どんなに古くても審査が厳しくなります。
・支払いはカード決済のみ(カードを持たない高齢者にとっては厳しい!)
・初期費用の保証料は、64歳まで家賃の4%(10万円の家賃なら4000円)
だけど、65歳以上は家賃1ヶ月分(10万円)を先払いせよと言われる。
・若い人と競り合った場合、大抵落とされる。
3.仕事探し
65歳を越えると、ガードマン、ビル清掃、介護関係の仕事も受け付けて貰えない。
つまり、仕事探しはより一層難しくなるということです。
4.65歳までにやっておいた方がいいこと。
1)持ち家か賃貸か?
ファイナンシャルプランナーの本を読むと、持ち家派と賃貸派のどっちが得かなんて書いてあります。
たしかに計算上は、各々メリット・デメリットはあると思いますが、65歳過ぎてから、職場の近くにマンションを借りようとしても、先ほど述べたように簡単には借りられなくなります。
公営住宅ならいいかもしれませんが、条件に合う物件探しは中々大変です。
そう考えると、若い内に家を買い、定年を迎えるときは無借金になるようにしておくべきだと思います。
※あくまで個人的意見です。
2)借金
今は金利が安い時期です。
何か大きな買い物の予定があるなら、60歳までに借金しておくべきです。
※借金も資産だと感じる今日この頃。。。
3)クレジットカード
カードは、会社にいる間に数枚作っておくことをお奨めします。
会社員でなくなると、カード審査は一機に厳しくなります。
リタイヤしてから思うのは、クレジットカードの有難みです。
支払い債渡をきちんとマネジメントできる人なら、お金の管理が格段にしやくすなります。
また、最近はカード決済が前提のオンラインショッピングが殆どなので、数枚のカードがないと困ります。
4)資産の構築
ここで言う資産とは、お金だけでなくスキル、能力も含めています。
もちろん不動産投資、株式投資などで不労所得を安定的に入る仕組みがあると、老後の生活は格段に安定します。
※私が見聞きした範囲では、10万円/月あれば十分。欲をかかないことが肝要です。
それよりも重要なことはスキル、能力、体力、人脈という資産です。
仕事を探すにせよ、起業するにせよ、社会と関わって貢献できる能力がなければマネタイズできません。
そのためには、50歳になったら、65歳以降に活用できる能力・スキル・人脈を高めておく必要があります。
5.政府の高齢者対策の不備
私の友人のAさんは、完全リタイヤした無職の富裕層ですが、彼もカード申請したら審査が下りず、さらにその銀行の投資部門の担当者が訪れて、投資話を持ちかけてきたので、激怒して追い返したそうです。
余談ですが、
「Aさんはマセラッティー乗ってるのにカード審査蹴られた男」
と仲間にからかわれています。 苦笑
いま日本は少子高齢化で元気な高齢者が増えており、政府は高齢者を労働人口に組み入れようとしていますが、現実はこのようなことが起こっています。
これでは、若い人は減り、使える高齢者は活用できない社会になってしまいます。
しかも、円安で海外の労働力が日本から出て行こうとしている。
どうなっちゃうんだろう? この国は・・・・
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