『CHATGPT4の使い倒し術』_まずはPCソフトとAIの違いを理解する。
チャットGPT4を使って、様々なチャレンジをして気づいたことがありました。
ほんの1例ですがAIは、エクセルやアクセスとは全く異なるモノだということです。
きっと読者は「そんなこと当たり前でしょ!」と思われたかも知れません。
しかし、ちょっと考えてみて下さい。
例えば、私たちはエクセルは正しく計算させれば必ず正しい答えを出してくれると考えています。
しかし、チャットGPTのようなAIはそれとは違い、使い始めは我々が期待した答えを出してくれません。そのため、人はAIが嘘をついているように感じてしまうことがあります。これをハルシネーションと言うそうです。
今回はその理由と、AIとPCソフトの根本的な違い、AIが出したアウトプットとの付き合い方についてお話ししたいと思います。
1.PCソフトとAIの違い
私たちは日常使用するPCソフトウェア、例えばエクセルやアクセスは正しい入力と計算式があれば、正しい答えを出してくれると思っています。
しかし、チャットGPTは、Knowlegeという仮想空間に格納されたクライアントの基礎知識(考え方、目指す姿など)を学習した上で、入力されたデータとネット上のデータを比較検証しながら回答を生成します。
実は、このプロセスが我々の期待と異なる答えをもたらす原因になります。
2. 人間の考え方とAIの違い
AIは、以前に質問したことを改めて質問すると、前の答えと異なることがよくあります。
これはAIがクライアントと過去にやりとりした文脈(コンテキスト)を分析したり、使った言葉の意味を学習しているので、このような現象が起こります。
例えば、クライアントがピンポイントの答えを求めたとき、AIはクライアントの基礎知識と、過去の文脈と、幅広いネット情報を照合して答えます。
もし、このとき「質問の質が低かった」り、過去の文脈の「内容が薄い」と一般論的な答えをしてしまい、
「なーんだ そんなの当たり前じゃん」とか
「前言ったことと違うじゃん」とか
「あれ?! それ嘘じゃん」
ということになってしまいます。
または、クライアントの基本情報(考え方、目指す姿)の内容が薄いと、期待に添わない回答をする場合もあります。
つまり、膨大な知識を持ったAIであっても、クライアントの基本情報(考え方、目指す姿)や「質問の質」や過去の「文脈の内容」の質が悪いと、どんどん悪い回答になっていき、前の答えと異なっていくわけです。
逆に、質の高い質問や文脈のレベルが上がっていくと、的を得た答えが返されるようになっていきます。
もっと分かり易く例えると、頭のいい新入社員に仕事を依頼しても、すぐには満足のいくアウトプットができないが、しっかり教育していけば有能な中堅社員に成長していくプロセスに似ています。
AIとの適切な付き合い方
AIとの適切な付き合いをするには、たとえて言うなら新入社員に仕事の知識(方針、戦略)や、社会の常識、さらに上司の考え方を教育するようなセンスが必要です。
仮に、AIに資料を作らせたり、市場調査をさせた結果、期待値の50%しかなかったとしてもゼロから自分でやるよりは圧倒的に生産性が上がるはずです。
その後、様々な的確な質問をAIに投げかけて50%⇒70%、70%⇒90%になるようにAIを教育し、そのプロセスをメンバーと議論しながら正しい答えに辿り着ければ、それがAIと共存するマネジメントになっていきます。
このように、今後ビジネスマンに求められるマネジメント能力は、AIを育て正しい答えを導きだすための「質の高い質問力」と、AIのアウトプットをメンバーと話し合って正しい判断を導きだす「コミュニケーション力」になっていくでしょう。
これを私は、AI共創マネジメントと呼んでいます。
AIとの新しい関係性
AIという「新入社員」をどう育て、どう活用するか。それがこれからのビジネスリーダーに求められるスキルかもしれませんね。
新たなビジネスチャンスを掴むために、AIとの関係をどう築いていくか、皆さんは如何お考えでしょうか?
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