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ばっち - BATCH
2024年7月15日 21:37
第百六十五話 お祭りと銃と弾痕 マ○ドを出て駅の改札前に向かうと、「あ!岸さん!お待ちし…じゃなくて、奇遇ですね!」もう田辺さんがいた。そういえばこの前蕎麦を食べに行った時も俺が着く頃にはもう待ち合わせ場所にいたっけ。あの時はちょっとしか待ってないと言っていたが、今回はお待ちしてましたと言いかけたくらいだから、おそらくもう着いてから結構経つのだろう。大城先輩と射的の練習をしたり芹奈とハンバー
2024年7月12日 21:00
第百六十四話 毎日がチートデイ 「で、なんでお前がここにいるんだよ。」先程突然後ろからタックルをかましてきやがった芹奈に尋ねる。「別に良くない?わたしが祭りに来てても!」「それはいいけどさ…一人?」「いや、杏奈と来てたんだけど、杏奈が中学の友だちとばったり会って、で、選ばれたのは友だちでした。」「で、今一人になってほっつき歩いてたところで俺らしき人影を見かけた、と。」「そゆこと!」
2024年7月8日 21:15
第百六十三話 射的訓練 8月18日土曜日。今日は駅前の一帯が会場となっている、毎年恒例の夏祭りの開催日である。どういうわけか田辺さんに誘われているので、今年はちゃんと行くことになった。毎年行っていないわけではない。ただ、例年は何かの帰りについでに焼きそばなりたこ焼きなりを買って帰るためにフラッと立ち寄るだけだったので、予定として立てて行くというのは…小学生の頃以来だろう。スマホを確認すると、『
2024年7月5日 21:00
第百六十二話 深窓の令嬢とんでも提案 しばらく食べ進めていたが、相も変わらず周りの席では桜森先輩と春田先輩への祝福と野次が飛び交っている。よく飽きないな…一方その頃俺たち三人の鍋からは、気がつくと野菜が消失していた。「どうする?また野菜取ってくるか?」金本と下北があとどれくらい食べるかわからないので尋ねると、「まだまだ食べますし取りましょう!」「あ、今度はあたし行きます!」金本がそう言
2024年7月2日 02:10
第百六十一話 幼少期と水菓子 前回のあらすじ。桜森先輩と春田先輩が両想いだったことが判明(尚、俺だけ知らなかった模様)!さらにまだ付き合っていなかったとのこと。そしてそこに、自分たちで予約したという一年生が参戦したのであった。 現在、場は一年生を交えて、先輩二人を祝福したり、茶々を入れたりと大盛り上がり。俺は穏やかに食事や先輩たちとの最後と言ってもいい交流を楽しみたかったが、それどころではな
2024年6月28日 21:11
第百六十話 宴の口滑り 8月17日金曜日。今日は朝目が覚めるともう家に父さんの姿はなかった。今度はどこに飛んで行っているのやら。それはそうと、俺は今週二度目の食べ放題に来ており、現在店の前で待機中。だが今日は別に俺の親友三銃士と来たわけではない。「あ!とーる早いね!」そう俺に声をかけて最初に来たのは、俺の最強の相棒由香里だった。そしてそれに続いて、「徹お疲れ!」「由香里ちゃんやっほー!」
2024年6月24日 21:00
第百五十九話 スイカゼリーと成長披露 こちら歩実!最愛のお兄の自称最愛の従妹の小森歩実です!ざっくり言いますと、ずっと各地を飛び回ってるわたしの伯父さん…お兄のお父さんが久しぶりに帰ってきました。昔色々あったお兄にとっては、今本来同居する肉親は伯父さんただ一人。そんな唯一の肉親が帰ってくるんだからお兄だって嬉しくないわけがない。いつも以上に料理に腕が鳴っているようだった。ただ、わたしはお兄が大好
2024年6月21日 21:01
第百五十八話 おかえり父さん 8月16日木曜日。父さんが珍しく夏に帰ってくると言っていたが、今日がまさにその日だ。年末年始は一週間弱だが帰ってくることは多い。昨年末から今年の年始は4日間だったかな、帰ってきていた。だが夏に一日でも父さんがうちにいるというのは、俺の記憶が確かなら、俺が中一の頃以来だ。先日は鳥取まで行ってたとかなんとか言って、二十世紀梨を大量に送ってきたし、その前は愛媛いったから蜜
2024年6月17日 21:00
第百五十七話 夏季休暇の思い出 今日は私、多田桃子の視点からお送りします。お送りすると言っても、私の夏休みの課題の一つ、夏休みの日記を振り返るだけだけど。というか、夏休みの日記って…小学生に出させる課題じゃない?こちとらもう高校生なんですが…なんて思っていたけど、多分私は側から見たら小学生に見えるかもので妥当な課題なのか…我ながら酷い自虐をした。強いて小学生の日記と違う点があるとするなら、文字数
2024年6月14日 21:32
第百五十六話 致死量の爽快感と致死的な一撃 休憩中、大城先輩との会話のネタを探すのに恐ろしく苦労したが、先輩が出してくれた話題で会話を続けつつ、かき氷を食べていた。本日2杯目のかき氷、明日お腹壊さないか些か不安ではあったが、せっかくの頂き物なのでしっかり食べている。そんな折、「岸くん、ちょっとこっち向いてくれるかしら?」先輩がそういうものだから先輩の方を見ると、先輩がスマホでカメラを起動して
2024年6月10日 21:04
第百五十五話 ドラゴン・メロン・滅多刺し 俺と紗希はプールで遊んでいた中、流れるプールで前にいる人と紗希が接触し、俺たちは謝罪したのだが、ぶつかってしまった当人が振り返ると…「「「「「え?」」」」」俺たちと前の三人は一斉に驚きの声を上げた。「徹くん?!それに紗希ちゃん?!」「真凜と大城先輩?!と、なんでその面々の中で桃子が?!」「ももちゃん、久しぶり。」「紗希ちゃん、ご無沙汰。」「
2024年6月7日 21:03
第百五十四話 プール空気中窒息 さて、また一つ夜が明けて、8月15日水曜日。ここのところまともにゆっくり過ごせる日がなかったので、今日こそは久しぶりに家でまったり過ごしたい。それに今日は最高気温37度の猛暑日だから尚更だ。だというのに、「とーくんいるー?」このゆるふわ幼馴染は、そんな時に限ってやってくる。ホントに思考もパターンも読めない。「紗希、こんな暑い日にどうした…」「とーくん、プー
2024年6月3日 23:23
第百五十三話 スイパラ談合女子会 どうも、みなさん。私、岩井杏奈です。今日は私の目線でお送りします。今日は元々、お姉ちゃんのクラスメイトの朋美さんと図書館とスイパラに行く予定でした。そして図書館に着くと、夏休みということもあって、お勉強されてる学生さんがたくさんいて混んでいました。私たちは席を求めて彷徨っていたんですが、そこに救世主、そう、同じくお姉ちゃんのクラスメイトの徹さんがいたんです。従妹
2024年5月31日 21:00
第百五十二話 相席図書館 午前中にジュースとエタノールを買いに行った時よりも日が昇っていることもあってさらに暑い中、俺と歩実は図書館まで自転車を走らせている。歩きの時よりも風を感じられるのがせめてもの救いだろう。「そういえばお兄、明後日伯父さんが帰ってくるじゃん?」「そうだな。」「何しようとか決めてるの?」「特にはないかな。別に、特別どこかに行くべきってわけでもないし、珍しく父さんが夏に