【火宅のひと】by 都築郷士
ドアの外で ちよつとだけ -
己は近隣の家々を眺めてゐた
美男葛 貧乏葛
同じ蔦でも
正反対だな
次期アメリカ大統領はバイデンだ
ドアの外で.... 己のSEXは
そんなのばつかりだつたが
二十年もの時を越えて
リヴェンジの機会が
やつて來た、いや
まだ仄見える、程度か。
米国では
トランプの躁型政治が
飽きられたのだと
誰かゞ言つてた
かと言へど 鬱とは参らぬから
どうしたどうした
「意識の流れ」か
何処へ行つても 己のリーディングは
人気がない
こけおどしせぬから。
若くもないBumの肖像。
〈林檎噛む自由と火宅の味がした くにを〉
©都築郷士
※
が、陪審員らの歓喜の渦もとつぜん塞ぎとめられた。
看守が涙ながらに報告して言うには
このような判決もまつたく効力がない、というのだ -
豚は数年前に死亡していたのだった。
-『ルイス・キャロル詩集』より
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