【麗しきポゴ・ダンス】詩。
麗しのパンク・ベーシストは
余計な言葉に振り回されるつてヱ
タイプぢやないけど
アナーキストのシンガーに惚れてゐる-
まあほどほどに。奴は口舌滑らかだ、
日頃のデス聲を忘れさせる。
麗しのパンク・ベーシストは…
なあこんな事言つて
彼女のコードに引つかゝりやしないかい?
でもでも非日常が好きな女のコ、
私は知つてゐるよ だからさ、
だからパンクのピラミッド頂点に近い。
戀するつて(アンビヴァレントだけど)息吹、
ポゴを隣り合つて
ぴよんぴよん、愛し合ひたいのさ!
謂ひ変へれば
青春いつまでもつう旗標は
パンクの証明-
エスタブリッシュな結婚した旧い
ロッカーのケツを蹴つ飛ばせ!
蹴つ飛ばせ!
©都築郷士
筆者近影。〈足魅せてパンク孃には黑のミニスカートだんだんかすれしあはれ くにを〉あのガーターがねー。己は三十まへだつた。回顧ばつかぢやパンクが廃る、昨日より若く。アデュー!
(ちよつと付け足し。)
己は蜘蛛野郎、ボリスつて呼べよ
バアカウンターで
しけたミックスナッツを噛み噛み
あゝあいつなら、とか
ゴシップつてこんな
アンダーグラウンドにもね、
外は淡雪
傘☂を濡らした女が降りてきて
己を何故か睨む、
-何ゆゑ!?
©都築郷士 おしまひ。