TikTokやインスタグラムはブランド確立のためのバトルフィールド
グッチやシャネルといった高級品は、一般的に「ブランド品」なり「ラグジュアリーブランド」と呼ばれる。これらの商品は、原価だけを見れば数万円、場合によっては数千円程度もなるが、広告宣伝に多額の費用を投じ、高級感やステータスといった抽象的ながら買い手の心を動かす付加価値を作り上げることで、原価の数十倍から数百倍以上の価格で取引される商品へと変貌する。
同様に、値段が跳ね上がる例として、希少性の高い商品も挙げられる。例えば、最新のスニーカーや古美術品などがその典型(かな?)。こうした商品を「ブランド」として確立することができれば、原価から大きくジャンプした売値でディールを狙える。しかしながら、その「ブランド」を作り上げるのは決して容易ではない。
ブランドは他者がその価値を認めた瞬間に初めて成立するものである。これを例えるなら、世界的に著名な人物――たとえばどこその欧州の皇族女性――が、仮にガラス玉の指輪を身に着けていたとしても、彼女が着けていればそれはホンモノとなるのだ。仮に、ホームレスが世界一高い指輪をつけていようが、それは偽物ではないのだ。
持つ人のステータスが、その価値を実体以上に高めてしまう。これこそが「ブランド」もしくは「権威」の本質?
歴史を振り返ると、洋の東西を問わず戦国時代の武将たちが頂点を目指す途中め、必ず「権威」や「ブランド化」を欲する事となり、自らの権威付け、ブランドとして確立できなかった者たちは、その地位を失った。
そして現代に生きる私たちもまた、そうした「得がたい価値」に惹かれ、ブランド品に対する羨望を抱いている。そして、そのブランドの確立、権威付けの戦いがインスタグラムやTikTokで繰り広げられているのだ 笑
このように視点を変えると、TikTokやインスタグラムは若い女の戦いの場として、熱いものを感じる。