【Jリーグコラム】自力で勝った川崎の底力 第2節鹿島-川崎
プレシーズンマッチの結果がボロボロであり、開幕が不安であった鹿島。優勝候補筆頭としてあげられている川崎。
開幕戦の結果は、2-0と快勝した鹿島と1-2とダービーを落とした川崎。雰囲気としては対極にあるチーム同士の対決になりました。
スタッツ確認と試合感想
鹿島の攻撃の組み立て方
スピードアップできない川崎
ブロックvs川崎ボール
スタッツ確認と試合感想
[支配率] 25%(鹿島)‐75%(川崎)
[シュート本数] 6本(鹿島)‐16本(川崎)
[パス本数] 143本(鹿島)‐603本(川崎)
全体的に川崎がボールを持つ展開となりました。
序盤こそ鹿島にチャンスを作られ、決定機を確実に決めた知念選手。ゴールを決めた後、岩政監督と抱擁を交わすシーンは、選手と監督の一体感を感じました。
川崎は、CB陣が負傷や出場停止によって本職がいない中で、大南選手をCBとして起用した。
試合全体の総括としては、川崎のポゼッションに対して、鹿島のブロックがどの時間帯まで通用するかといった展開でした。
鹿島の攻撃の組み立て方
基本的に攻撃の中心は鈴木優磨選手ではないでしょうか。多くの場面で起点となって鹿島のポゼッションを安定させる。彼の役割はゴールよりもアシストでしょう。
右サイドは藤井選手の裏抜けが中心でほとんど打開した局面はありませんでした。
左サイドは知念選手が中にポジショニングをとり、LSBの安西選手のオーバーラップがベーシックでした。
スピードアップできない川崎
前半からボールは持てているものの、前半シュート0本に終わっている。DF陣で317本のパス本数を記録しており、いかに前に進むことができなかったかがわかるだろう。
なぜなのか。鹿島の守備陣形はどんなものだったのか。解説していこうと思う。
ブロックvs川崎ボール
鹿島は4‐5‐1のブロックを組んで、川崎の攻撃に対応した。プレスは主体的にではなく、受動的に仕掛けるタイプで、ある程度ボールを持たせて、ブロック陣形を組む戦術をとったようだった。
外切りプレスと中央のパスコースを消すことで前進を防ぐ。岩政監督は川崎戦のためにしっかり戦術を練ってきたように感じた。
川崎は、ポゼッションサッカーで流動的な見事なサッカーを披露してくれたと思う。
前半こそいい点が少なかった。しかし、山根選手を中に組み込んだり、シミッチ選手を下ろしてサポートさせるなど様々な工夫を凝らしながらの試合だった。
鬼木監督も7シーズン目に突入する。数々のトロフィーを掲げてきたが、今年も優勝候補であるのは間違いない。
鹿島は岩政監督がキャンプから率いる最初の年となる。2016年以来のリーグ優勝に向けて、監督の手腕が問われる一年になりそうだ。