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週刊フットボール#1

 今回から、週刊フットボールというコラムを始めてみます。1週間にあった試合を独自に選別し、ビックゲームや面白そうな試合について、解説や感想を書いていきたいと思います。

 今回は、4月15日~18日の間にあった各リーグ戦が対象となります。


【バスクダービー】アトレティックが見せた個のクオリティと悩んだソシエダ

Athletic 2-0 Sociedad
 ダービーの中でもライバル関係のバチバチではなく、お祭りのような全員で楽しめるバスクダービー。

 そのお祭りの中心となったのが、イニャキ・ウィリアムスだろう。

 序盤はレミーロのビックセーブに救われる場面があったラ・レアルであったが、コーナーキックからこぼれたボールにイニャキが合わせ33分に失点。70分にまたもイニャキにゴラッソを決められてしまった。このシーンはぜひ見てほしい。

 ラ・レアルはダビド・シルバを起点に前進する場面が多くあった。サイドに展開するもそこからのアイディアに欠けるシーンも散見された。

 久保やスルロットが決定機を迎えたが、決めることができなかった。ラ・レアルのアルグアシル監督としても交代策が実らなかったことは頭を悩ませる要因の1つに違いない。xGとしては、Athletic(0.79)-Sociedad(1.39)

【首位決戦】1つのジャッジが試合を変えた PSG‐RCランス

PSG 3-1 RC LENS
 前半のレッドカードが痛かった。RCランス側からするとこう言えるだろう。退場者が出た後は、リーグ戦で15点をあげているオペンダを中心に攻め込む展開が増えていった。

 1点目は、メッシからエンバペ。2点目は、ヴィティーニャの遠目からのミドルシュート。3点目はエンバペからメッシ。PSGの攻撃がハマった試合のように感じた。

 普段からPSGの試合を見ているが、こんなにもスムーズに攻撃できた試合は数えるくらいしかない。しかも片手で。なかなか相手の守備陣を崩せずにボールロストを繰り返す。

 しかし、退場者がでてからボールを持つ時間が増え、ゲームをコントロールすることができた。当然と言われれば当然だが、簡単な事ではない。RCランスの5‐3‐1のブロックを前にゴールを割ることは簡単ではない。

 だが、相変わらず攻守の切り替えは悪いまま。ボールを奪われてからシュートまで持っていかれることが何度もあり、DF陣の対応の仕方にも問題があっただろう。

 PSGはリーグ・アンは制覇できても、念願のCL制覇は遠い夢なのだろうか。

【ATASCADOS(立ち往生)】動性のないバルサ 辛抱強く耐えたヘタフェ

Barcelona 0-0 Getafe
 バルセロナの攻撃は固定化されすぎている。そう感じた。
 サイドに預けて、WGの個の勝負。基本的な得点パターンはあって構わない。マドリ―でいうなら、ベンゼマ・ヴィニシウスだ。

 今のバルサはデンベレやぺドリ、デヨングといった中心選手を欠く中で、レヴァンドフスキもゴールから遠ざかっている。そこで今調子の良いラフィーニャやバルデ、ガビが書くとなることが多い。

 例えば、ラフィーニャにボールが入ったとする。さぁそこからだ。基本的に右サイドバックにはクンデが入る事が多い。クンデはあまりオーバーラップをするタイプの選手ではない。そのため、数的有利に持っていくことが出来ない。

 メッシがいた時のような、右で引き付けてアルバを使うことも出来ない。デヨングのように2列目から抜けていく選手も少ない。レヴァンドフスキも裏を取りに行く機会も少ない。

 単純に言うと流動性がほとんどないのだ。動性のない相手は守りやすい。マークもつきやすく、対応もしやすい。正直バルサがここまで首位なのは、テアシュテーゲンの活躍とCB陣の奮闘ではないと考える。

 ラ・リーガ制覇は間違いないだろうが、来シーズンのCLとリーグでチャビ監督の手腕が問われることになるのは間違いなさそうだ。

【チアゴ・モッタ劇場】ミハイロビッチの後継者vs王者の意地

Bologna 1-1 Milan 
 まずこの今のボローニャを作りあげたシニシャ・ミハイロビッチ前監督。ご冥福をお祈りいたします。

チアゴ・モッタ監督に体制が変わってから、26戦12勝5分9敗平均勝ち点1.58と善戦していることがわかるだろう。

 平均勝ち点のみを比較するとミハイロビッチ前監督が1.25であるので、かなりチームの雰囲気が上向いていると言える。

 ここ4戦負けなしでこの試合を迎え、ラツィオやアタランタなど上位チームからも勝ち点を奪っている。

 対するミランは、この試合の次がミッドウィークで行われるCLナポリ戦を控えていたため、完全なるターンオーバーで臨んだ。

 キーとなったのは、ポベガだった。40分に同点ゴールを決めると、攻守に存在感を見せた。

 前半はミランが終始ボールを持ち、試合を支配する展開が続いたが、なかなか決め手に欠け、時間だけが過ぎている印象が否めなかった。

 また、ボローニャの右SBのポッシュも素晴らしい活躍を見せた。YouTubeのカルチョ2020でも絶賛されていたように活躍には目を見張るものがあった。数字にも表れているように、地上戦11/19、タックル8回と王者ミラン攻撃陣に対して、見事な数字だと思う。レンタル選手ではあるがぜひとも完全移籍で獲得したい選手であるのは間違いない。

 チアゴ・モッタ監督には期待を寄せている監督の1人であるので、これからも期待してみていきたい。


定期的に更新していくので、もしよかったら次回も読んでいただけると嬉しいです。





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