【読書】畑村洋太郎先生の「数に強くなる」に死ぬほど共感した話

以前、「全国民はフェルミ推定で遊んでQOLをあげるべき」という記事を書きました。

この記事を読んでくださった方から、「数に強くなる」という本をご紹介いただきました。記事を読んで、ご紹介いただいた本のことを思い出したとのことでした。

ベースさんの不勉強で、この本のことを存じ上げなかったので、早速電子書籍を購入して読んでみました。

要約

「私たちの身の周りの事柄を、可能な限り数で表すよう日々努力し、その数を自分の感覚と比較することで、物事を認識し、発展させられる」

これが本書の要約です。

本書は4章構成ですが、1章は数の重要性と数に強くなるための訓練の方向性を、2章以降は具体的な訓練方法を書いています。

1章:数に強くなる
数を使って定量化することで、物事を知る・行動計画をたてる・物を作る等の行為を上手くこなせるようになる。数に強くなるためには、数による定量化と行動を繰り返すことが重要である。

2章:数の感覚をみがく
自分の知識を総動員してシブトク考えて、どんな時でもその場で知らない数を推計するべきである。

自分の知識とは自分の体感と結びついた数であるため、お風呂の温度や歩幅等を体感のままにせず、40℃や70cmなど、数に直して知識として持っておくことが重要である。

3章:数の声を聞く

自分の体感と結びついた数と比較して明らかな違う場合や、数の変化のトレンドが明らかに変わった場合は、これまでとは全く違う概念が生まれている可能性がある。

全く違う概念が生まれたことに着目できると、新たなチャンスを掴むことができる。

4. 数を使う

毎日の生活の中にある法則を見つけ出すことで、次の行動をよりやりやすくすることができる。

所感

この本には、フェルミ推定なんて言葉は出てきませんし、著者の畑村洋太郎先生は、コンサルでもありません。でも、数への向き合い方や使い方はフェルミ推定の考え方そのものです。

フェルミ推定を仕事で使う時、まず自分で計算し、次に正しい答えを調査し、計算のどこに間違いがあるかを考えることがあります。こうすることで、最初から答えを探すよりも、業界の感覚を素早く身につけることができるのです。と言うより、最初から答えを探すと感覚が身につきません。苦労したからこそ身につくのです。

逆の見方をすると、推定の段階である程度間違った答えが出ていいのです。本書にも記載がありますが、大雑把に計算し、間違っていたらその間違いを修正する。そして、自分の感覚をアップデートすればいいのです。

と言うわけで、皆さん、フェルミ推定で遊びましょう!


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