日記 0123〜 辛いものはお好き?
もうだめだ。
冬、雪、気圧、寒さ、仕事。
混ざりに混ざって体と心が疲れ切っている。
料理をすることも、大好きな読書やアイドルの動画を見ることもちょっとつらい。
いや、相当つらい。
HP0ですもう無理
さむいつかれたおなかすいたねむい
彼に気持ちそのまま伝えたら(というよりぶつけたら)、同じような気持ちだったらしく、2人して
「もうさ?!これはあったかいもの食べに行くしかないよね?!?!」
と外食が決定した。
「もうさ?!冬はラーメンだよね?!?!」
ってことで近場のラーメン屋に向かう。
久々の外食に2人して浮かれて、
「楽しみすぎない?!ラーメンだよ?!」
とアホみたいな中身のない会話を繰り返した。
ラーメン屋につき、いざ!メニューを見ると、
おすすめに辛ラーメンがあった。
「もうさ?!寒すぎるし?!あったかくて辛いものだよね?!?!?!」
と頭空っぽの2人は辛ラーメンを注文する。
「辛いものってストレスにいいらしいよ?!」
「我々ゲキカラドウもみたしね?!?!」
「しあがってしまうよね?!?!」
ガハハと2人で話してると、目の前にラーメンが運ばれてきた。
赤
すごいよね色って、一瞬で状況理解できるもんね。
さっきまでアホみたいな顔して笑ってた彼が、
まじ感情ない顔してたよね。
人間ってこういう時ああいう顔になるんだね。
まあ?!
赤いだけで辛くないってこともあるし?!
ってか辛ラーメンって言ってもね?!
限度ってあるしね?!?!
ここ一般向けのお店だし?!?!
一口食べて、そんなことないってわかったよね。
辛すぎだろ。
彼、目が死に始めてるし、「辛いんですけど」ってギリ聞こえるくらいの声量で呟いてるからね。
目が合った時、同じ気持ちだったよね。
目の前のこれをどうにかしなければって覚悟が滲み出てたよねお互い。
だって久々の外食で我々が楽しみにしてたはずのものだからね。
一口食べるごとに、口が火事になってく。
熱い、辛い、痛い。
お互い自分の選択を噛み締めるように口に運ぶ。
彼は止まらない汗を拭いながら、狂ったように気持ちと決意をひたすら言い出した。
「いくしかないよね」
「まじ辛いよね」
「辛い」
「負けない」
「スープ!薄められるって!!」
「でも薄めてくださいなんて言いたくない」
「意地で食べていきたい」
「すいません、煮卵ください」
辛いスープを薄めてくれとは言いたくないけど、煮卵で辛さを薄めたいって彼の本心が見え隠れてる横で、私は黙々とラーメンを食べていた。
辛い、なんかむかつく。
この1.2週間は仕事でも生活でも張り詰めていて、その上押し付けや乱暴なお願いもあって、心が疲れていた。
辛かった。
からいものを食べて、最近つらかったと改めて認識した。
ここ最近のつらさと比べたら、このからさなんてどうってことない。
汗は出ない。
でも心に沸々と熱いものが込み上げてくる。
あの時私は悪くなかった。
なぜあんな言い方をされる必要があるのか。
私を大切にしてくれない人にこれ以上構う必要があるのか。
そんな必要はない。
私は私を大切に思ってくれる人に時間と労力を使いたい。
そういう人を大切に思って生きていきたい。
辛いラーメンを口に運ぶごとに、汗の代わりに涙が出てきた。
からくて泣いてるのか、つらくて泣いてるのかわからなかった。
「はい、これ」
横には煮卵を半分分けてくれる汗だくの彼がいた。
意地ってやつで食べ切って外に出ると、寒さが心地よかった。
「丸めてやったぜ」
と雪だるま作ってる彼の汗は引いてた。
なんか、しあがったかも。
心がすっきりしてる
自炊は楽しい。
けど、人が作ってくれた料理に救われることもある。
たとえそれが激辛でも、一緒に食べる人がいれば大切な食事の時間になるのかもしれない。
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