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ベランダイバー。人は皆 自分という檻を破る脱獄囚!

若い頃はナンパが楽しくって仕方なかった時期がありました。下心丸出しのナンパもあれば、ただ茶化して楽しむストレス発散のナンパもあった。

その日は以前ストレス発散のナンパで知り合った女性と飲んでいた。深夜まで話しが盛り上がり、女性の部屋で飲み直すことになり移動した。

二階建てのアパート。彼女の部屋は二階だった。

彼女は階段を登るのも危ないぐらいベロベロに酔っていたが、俺はほぼ素面。

彼女には彼氏がいるが、時間は午前1時を回っているから来る事もないかと、期待とティンコは高まるばかり。

そんな彼女も、その気だったのか、部屋に入るなり大胆にも僕のペニン山脈(イギリス)に入山しようと、入口の門をまさぐり出した。

僕は彼女に入山許可を出し、恍惚な表情で身を委ねた。入山するや否や、彼女はペニン山脈で白い毒を吐く珍コブラを発見した。

たじろぐことなくニヤッと微笑みながら、珍コブラの首根っこを軽く掴み、捕獲した珍コブラをパックンチョのチュウパチャップスでペペロンチーノし出した。

僕も我慢出来ず、彼女の秩父山脈をモンデール元駐日大使した。その瞬間、1つ心配事が頭を過った!!

ど…どうしよう…もし、阿蘇国際マラソンとか言われたら、せっかくのチャンスが台無しになってしまう。しかし、そんな心配を他所に彼女は僕を求め続けた。

その流れのまま、これでもか!これでもか!えっ!?そんな事まで!ごめんなさい、ってぐらいお互い大胆に求め続け、時間を忘れプレーに勤しんだ。

熱い夜は過ぎ、目を覚ますとお昼前だった。気だるい身体をお越して煙草に火を付け、ボーとしながら考えていた。

トイレに行きたいし、シャワーも浴びたい。でも、身体ダルいし、動きたくない…面倒臭いなぁ…。

あっ♪そうだ!シャワー浴びながら、放尿しちゃえば一石二鳥と思いつき、立ち上がったと同時に電話が、けたたましく鳴った。

彼女が電話に出ると、彼氏からで「今から行く」と言う内容だった。焦った彼女は必死で断ろと取り繕うが『顔見て直ぐ帰るから♪あと5分で着くし』と一方的に電話が切れた。

Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)えっ!?
彼氏が来るの!!

もうヘタレな俺はアワワ、アワワとパニくるパニくる。とにかく、この場は逃げなきゃ!しかし、そんな時に限ってパンツがない!?必死で探し回るが見当たらない。

もういい!取り敢えず、ズボンだけでも履こうと、慌てて履くが足が引っ掛かり何度もコケる。そんな中、ズドドドン、と低音のバイクのエンジン音が聞こえた。

「彼だ!?」と彼女が叫んだ。
 
(゚д゚lll) 彼氏!!
まだ5分も経ってないやん!

シャツを軽く羽織り、カバンと靴を取り
Σ(゚Д゚;≡;゚д゚)アワワ、アワワと部屋の中をグルグル、グルグル回り、うろたえるばかり。

もう玄関からは、出れない!すると、彼女が俺のパンツを発見し、俺にパンツを投げ渡しながら「ベランダから帰って」と凄い形相で訴えた。

Σ(゚д゚;)エッ!
ここ2階ですよ!

しかし選択肢はないし、飛べない高さでもない。

僕「じゃ…飛ぶ前にトイレだけ。オシッコが…」

女「この状況で、何でトイレなん!いいから、早く」

彼女に背中押されながら、手に持つパンツをポケットにしまいベランダに出た。

ベランダの下を覗くと近所の人だろうか?女性2人が立ち話しをしていた。かなり不審に思われるだろうが、自分の身を守るのが先決。まずカバンと靴を下に投げ捨てた。

ベランダにぶら下がりながら飛べば平気な高さと判斷し、ベランダを跨ぎ越えて、ゆっくりとぶら下がった。と、同時に玄関のチャイムが鳴った。

早く飛び降りようとするも、ヘタレな俺はそんな時でもビビッてしまう。でも、彼氏に見つかるのは、もっと怖い。

「よし!飛ぶぞ!」と腹を決め、力んだ瞬間にズボンが膝までズリ落ちてしまった。お察しの通りパンツは履いていない。俺の可愛い獅子唐は丸出し。

2階のベランダからブラ下がっているから、下の部屋の人が、おもむろに窓を見たら『葉巻型、未確認飛行物體が浮かんでいる!!』と大騒ぎになってしまう。

もし、激寫され何処かに投稿され『これはアジア系でよく見られる、獅子唐型ティンコーですね』と、冷靜に矢追純一さんに鑑定されたら末代までの恥だ。オマケに立ち話ししていた女性達にも丸出しお尻を目撃されたに違いない。

ぶら下がりながら人格崩壊寸前。その時、僕の中で誰かが呟いた。「神は乗り越えれない試練は與えない」と…そうか!!いま俺は試されているんだ!この試練を乗り越えたとき、新しい自分に出會えるだ。

人間、絶望を越えると脳內麻薬が出過ぎてしまうのか、なぜか奮起した俺はこの狀況を打破すべく、片手でズボンを上げよとするがバランス崩し、そのまま転落してしまった。

不意に落下しバランスの悪いまま地面に叩き付けられたら、ヤバい!?受け身を取らなくてわ!と思ったが、受け身なんか出來る訳なく、結局エルボードロップみたいな體勢で地面に落ち

落下イメージ図

顔面と體の側面を強か叩き付け、余りの痛さに『ブビィ!』と屁をこき、軽く失禁してしまった。薄れ行方意識の中で、失禁ぐらいは止めようとするが、トイレを我慢していたのと余りの痛さで、勢いは無いもののチョロチョロチョロと止めどなく、垂れ流してしまった。

うつ伏せで垂れ流し状態で『ゔぅ〜』と唸り倒れていたら、立ち話ししていた女性達が駆け寄って来て『大丈夫ですか?』と心配そうに声を掛けてくれた。

ハァ!?やっぱり一部始終、見られていたのか!?そう思うと意識がハッキリし、か細い声でお礼を言いながら女性を見ると凄い表情をしていた。二階から下半身丸出し男が落下して、失禁してるのだから仕方がない。

しかし、今はとにかく逃げないと!歯をくいしばり立ち上がるが余りの痛さで逆に『あはははは』と高笑いしてしまった。ポカンとする女性を横目に、片手でズボン上げ、片手でカバンと靴を拾い、声高らかに笑いながら、その場から逃げた。

何とか逃げれたと少し落ち着いてから気付いた。「この靴…俺のじゃない…」彼氏が予備で置いていった靴を持って来てしまったらしい。間男でベランダから飛び降り、醜態まで晒し、靴も違うのを持ってくる俺って…。
 
『あなたは乗り越えれない試練を…僕に与えたのですか?』空を眺め下唇を噛みしめた男バルスでした。

来世は乗り越えれる試練を与えて貰えますように。
(。-人-。)

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