マティーニ

こんばんは、バーテンダーの独り言です!

カクテルについて語るのであれば避けては通れないマティーニについて僕なりの見解を今日は話していこうと思います。

「カクテルはマティーニに始まりマティーニに終わる」
「カクテルの王様」
「原点にして頂点」
「その店のマティーニを飲めばカクテルに対してどう向き合ってるのか、技術が分かる」
などなど、中々バーテンダー泣かせなカクテルだったり敷居が高いカクテルかと思われるかもしれませんがそんな事はありません。

レシピはジンとベルモットにオレンジビターズを1〜2ダッシュとお酒をお酒で割る強いカクテルに変わりはないのですが、飲み方もショートグラスで飲むだけでなくロックスタイルにしてみたりしても美味しいです。
ソーダで割る、なんてスタイルも聞いた事がありました(意外と悪くない)
バーテンダーのステアの技術も早く回す人、ゆっくりと回す人、早く回して仕上げる人、長く回して仕上げる人
ジンは何を使うのかベルモットは?
オレンジビターズは何ダッシュ入れるのかなどなど作り手の拘りやセンスそれぞれ違っていて見てるだけで楽しいです。
作る方によって全く違う印象になるのがカクテルなのですが、僕が凄く思い入れがあるせいかより個性を感じやすいのではないかと思っております。
最後に振りかけるレモンピールはレモンの皮の油を飛ばして香りづけを目的としているのですがバーテンダーによって香りの付け方に個性が出るので良かったらその辺もオーダーの際には見てみると面白いです。

某銀座バーはまた別だとは思いますが(世界的にその方のマティーニは有名なので)
飲み方は飲み手(お客様)の自由であって店がそれを強要するスタイルはあまり僕は好きではありません。

個人的にはロングカクテルやハイボールなど沢山飲むよりはキリッと強いカクテルを2〜3杯飲む方が心地良くなれるので好きです。
また、よくお客様に「何が得意ですか?」
と言われる事があるのですが「得意とかではないですがマティーニが好きです」と言うとオーダーを受ける事が多いです。
しかし皆様の認識だとマティーニ=映画007のジェームスボンドがクッと飲んでミッションへ向かう物として考えられるらしく割と面食らう方が多い印象です。
ボンドマティーニと名前が付けられるほど有名なカクテルですがスタンダードマティーニとは少しレシピが異なっておりまして
ボンドマティーニはウォッカをベースにしてドライベルモットをシェーカーに入れてシェイクしショートグラスへ注ぐカクテルになります。(キンと冷えてよりクリアで厚みのある仕上がりが好きです)

またマティーニには精神を安定させる成分が含まれていると言われており、一般的なお酒よりも高い効果を発揮しますが、多飲は要注意です(耳が痛い)

他にもフルーツとスピリッツで作るフルーツマティーニやエスプレッソマティーニなどもありますがこれらはまたマティーニの中でも別のジャンルと個人的には捉えており、飲み手の自由度が上がりそれによって生み出されたバーテンダーの努力の賜物とも言えるでしょう。

バーに行って是非貴方にとって最高のマティーニを見つけてみてはどうでしょうか?

当店のマティーニ(お気に入りのグラスで)

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