17 Crazy in Love 後編
前回のあらすじ
私はTwitter上で後輩と付き合っている(?)ことになっていた。
もうこの時点で私はとっくに降伏して白旗はぶん回しているのだが、さらに爆弾の投下は止まらない。
ツイートには写真付きのものがあり、
覚えているのは以下のようなものだ。
①運営で仕事中の私を隠し撮りした写真とともに
「今日も一緒にお仕事♡」
②運営の関係で電話した履歴のスクリーンショットとともに
「今日も寝るまでいっぱい電話した♡」
思い出して書いてるだけでも気分が悪くなってきた。
百歩譲って隠し撮りはいいが、
拡散するのはやめてけろ…。
他にも激ヤバツイートは幾つかあったはずだが、衝撃的すぎて見た瞬間、忘却の彼方に葬り去ったのでもう覚えていない。
その後はなんとか、他大学の皆様にも付き合っていないことを全力で弁解して事なきを得た。
Sさんとはそれ以来まともに話せていないまま私は大学を卒業した。
それにしても世の中には色々な愛のカタチがあるもので、もし当時の私がTwitterに気づいていなかったらどうなっていたのか。
社会人になった後も定期的に連絡がきてご飯に誘われたり、そのご飯中の写真を撮ってツイートしたりする事で永遠にTwitterの中で付き合い続け、その果てに自作自演の婚姻届を書いて写真を撮ってツイートしてTwitterの中で結婚をさせられていたかもしれない。
そして当時よりもAIや映像技術が発展し、写真のデータを元にデート動画を自作し、youtubeで配信されていたかもしれない。
ビヨンセもびっくりのcrazy in loveである。
もし今でもTwitterのアカウントがあれば、
かなり危ないところまで想像してしまう。
アカウントが、あれば。
アカウント……、今は…
ないと信じている。
終