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働く場所

バリスタの働く場所といえばカフェ、自家焙煎店。
というのが全てではない。
私自身デパートマンからバリスタへ転職し、カフェ、BAR(バー)、VERA PIZZA認定のピッツェリア(レストラン)、と経験を積んだ。
バリスタはカフェや自家焙煎店で経験を積まねば!と思ってる若い方も多いと思うが私は全くそうは思わない。
むしろ様々な場所を経験したことでバリスタとして厚みが増したように思う。
カフェではエスプレッソの抽出基礎、BARではアルコールの知識と無駄のない美しい所作が身に付く。
そして何よりも幅が広がり現在にも大いに役立ち、経験して良かったのはレストランでのカメリエーレ(サービス)の仕事だった。
お客様に合わせた料理の提案、食事のスピードや食べてるものに合わせてワインの提案、食後のドルチェや食後酒、カッフェに至るまでのトータルプロデュースがとても魅力的な仕事なのだ。
お客様が求めるものに対して自分がどれだけ気付き、動けるかがカメリエーレの仕事の大切な所で料理人の素晴らしい料理の魅力を更に高めていくのも大事な仕事だと。
そしてその中で自分という人間も合わせて売っていくというのも楽しかった。
食後のコーヒーもお客様の好みに合わせて味を強めたり、優しめにしたり、カフェコレットで提供したりなどかなり自由度が高い仕事をさせてもらっていた。
何よりレストランで働くメリットは食材を知る勉強になること。
料理人の仕事(作り方、盛り付け)を観て学べること。
ソムリエの仕事を間近で見れてワインの勉強迄出来てしまうこと。等挙げればきりがない。
コーヒーの味の評価(カッピング)でも食材やアルコールの知識を知っているとかなり表現の幅が広がる。
『ワインのような』と例えられるコーヒーも実に曖昧だが、赤なのか白なのか品種はあの品種に近いな!等出てくる言葉が格段に変わるので良いこと尽くめだ。

レストランのコーヒーは店によっては疎かにされがちな分野で、そういった面でもレストランに良いバリスタがいると安心だなと感じるし、入り込んで自分の立ち位置を確立することが出来ればお客様からの信頼も得られ、レストランもより良いレストランになる。
若い世代のバリスタの方は是非一度はレストランで仕事をして欲しい。

私もレストランでの仕事は大好きでした❤️

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