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#18 バルサスポーツ心理学: アスレチックトレーニングにおけるプランニングの各段階と主なエラーの種類

はじめに

アスレチックトレーニングの目的はアスリートの能力を拡大させる事です。
アスリートの能力とは、フィジカル、技術に戦術等、様々な要素がありますが、もうひとつ忘れてはいけない重要な要素が心理的な能力です。

そこでコーチ、リーダーに求められることは、上記の能力を効果的に高められるようなトレーニングが出来るようにアスリートの精神状態をマネジメントすること。
そして、本番に向けたトレーニングの中で、精神的にも最適な状態を作り出すことです。

しかし、これは多くのリーダーが思い通りに行かずに悩まされている課題でもあり、そう簡単に上手くはいきません。

そこで今回はアスレチックトレーニングにおいて起こりうるエラーについて見ていこうと思います。

まずは少し基本に立ち返って、基本的なトレーニングのフェーズから見ていきます。


アスレチックトレーニングの基本的なフェーズ

スペインの心理学者José María Bucetaによるとアスレチックトレーニングには3つの継続的なフェーズと4つの代替的なフェーズがあります。

継続的なフェーズ

まず継続的なフェーズとはアスレチックトレーニングにおけるプロセス全体を通して実行されるべきタスクであり、その3つのタスクは以下の通りです。

  1. トレーニング計画

  2. トレーニングセッションもしくはその補完アクティビティの実行

  3. トレーニング評価

代替的なフェーズ

継続的なフェーズは基本的な段階として必要な段階です。
しかし、次の代替的なフェーズはチームや個人の特徴に合わせてカスタマイズしやすく、実際にトレーニングを効果的に実行するためには欠かせない概念です。
代替的なフェーズとは、特定の競技状況やアスリートの状態に応じてプログラムされる段階で、具体的な4つのフェーズは以下の通りです。

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