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お客さんは上流の集落から
下流域の新しい住宅地に移住されたAさん
「どうですか、田んぼを埋め立てて出来た住宅地は」
と訊くと
「まあ、便利は良くなり雪も少ないけど、近所付き合いがね」
とのこと
「そうですか、じゃ水利共同体の水路掃除も大変でしょう」
と言うと
「そうそう、隣組にも入らない人が多くてね」😓

「昔は『そうごと』と言って皆が担当する水路を掃除したものですがね」
「そう事と言っても分からん人が殆どになってしまってね」
とのこと
「以前、民俗学者の姫田忠義先生に
『大綱引の綱はそう事でつくるんですよ』と説明したら
「そんな古い言葉が残っているんですか
惣は室町時代の言葉ですよ、とビックリされましたわ」
「へえそれは知りませんでした」とAさん
「惣は室町時代の寺社や貴族が所有していた田地の範囲を超えて
源流の森や用水の管理をするために生まれた自治組織だそうですよ」
と説明すると
「なるほど、総事ではなく惣事でしたか」
「今は1000年続いた惣が失われていく過程にあるんでしょうね」
「そうですね、井手掃除も出てこない人が多くなりました
昔はそれぞれ担当の水路が決まっていたんですが」
という話に😓
1000年掛かって多くの対立を克服し作り上げた
水を分け合う文明・水利共同体も存続の危機にあるようです😨

バリ島のスバックはユネスコの世界遺産になっているんだけど😓

日本の水利共同体も世界遺産にするべきでしょう😍


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