
【week15】運動ゼロからのトライアスロン ◎スケジューリング編
今からトライアスロンをめざす方へ
あなたが「トライアスロンできるんじゃね?」と思った時に参考になる記事を。まずはどんな条件がそろえば、トライアスロンのオリンピック・ディスタンスを完走できるのか? 今回は◎スケジューリング編。
チームに属さず一人で挑戦したい。田舎なのでチームどころか自転車店も限られている。何から手をつけていいのかわからない。今回は大会までのスケジュール作成のプロセスとその時期の目標についてご紹介。
前回 week14パンク修理入門編
50代市民トライアスリートがお送りしております。トライアスロンは遅くても完走したら皆勝者! 自分も速くないけど完走を重ねて10年以上。noteも週イチ更新100以上。皆さんどの年代もコツコツ行きましょう!
① 大会6ヶ月前から準備
手順としてはまず大会を選び⇨エントリー⇨準備する流れです。およそ大会の半年前に日時が決まりエントリー開始となります。大会を探すツールとしては過去の記事を参照ください。まずエントリーして締め切り決める!
⇧今年狙っている大会。過去の情報で2次募集3次募集がある大会は定員に余裕があるので慌てなくてよいです。一方、人気大会はクリック合戦なのでコンサートチケットなみにがんばって出場権を獲得しましょう。
② 月単位のスケジュール
これはオリンピック・ディスタンス向けの記事なのですが、ここはトライアスロンロングのスケジュールを参考に。ざっくり言うと6ヶ月前〜3ヶ月前=長く体を動かすトレーニング。3ヶ月〜2週間前=スピードをつける。
2週間前〜本番=疲労抜き・体調整え。自分の狙う大会で言うと5月18日ならば、12月中旬〜2月中旬までがまず大切で2月〜5月GWあたりまでが追い込み時期です。あくまでこれはロングの予定なので慌てなくてOK。
③ 6ヶ月前〜3ヶ月前のテーマ
テーマは「ゆっくり長くを繰り返し」です。スピードは不要。スピードを上げようとするほど体が疲れて短い時間で終わってしまいます。3種目とも「遅いかな?」というくらいでちょうどいいです。
あまり距離を目安とするのは良くないと言われますが、強いて言うならスイム3km/月、自転車100km/月、ラン50km/月くらいでしょうか。特にスイムは初心者にはハードルが高いので、何度もプールに通いましょう。
・スイムトレーニング
まずはプールに慣れることです。「泳ぐ」よりも「つかる」イメージでとにかくプールに入ってください。詳しくは【week7】を参照。海で泳ぐとかバトルとかありますが無視して、前に進む推進力をつけましょう。
・自転車トレーニング
仕事終わって日暮れ後に自転車練習するのは危険なのでおすすめしません。晴れた休日に「1回にまとまった距離を乗る」といいでしょう。詳しくは【week9】を参照。転ばずに乗れるなら優先順位は高くありません。
・ラントレーニング
これは朝でも夜間でも雨でも暇さえあれば、入れ込んでいきましょう。家から一歩出れば走れます。と同時になかなかモチベーションが持ちにくいです。3km/回×17回/月で50kmをめざしましょう。チマチマ走るのがコツ。
・ここでの目標
レースは暑い中3〜4時間運動するわけで、食べた物のエネルギーだけでは不足します。そこで脂肪をエネルギーとして使う体質に変えていきます。20分以上運動したら脂肪代謝になるらしいので長め運動おすすめです。
④ 週単位のスケジュール
ざっくりスイム2~3回/週、自転車1~2回/週、ラン3~4回/週を平日と休日に入れ込んでいきます。仕事終わってプールに行く日、休日の自転車練習、平日でも時間があれば20分〜走りましょう。だいたいの曜日を決めます。
仕事の勤務が不規則の場合は1週間で区切らず2週間で予定組んでもいいです。スケジュールをたてて、その通りにならなくても自分を責めてはいけません。結構マジメな方が多いので、そのへんは気楽にいきましょう。
・平日トレーニング 注意点
脂肪代謝を促すためには空腹で走るといいらしいですが、初心者には辛いかも。朝起きて水分だけをとり、外に出て20分〜走ります。当然全力では走れませんので、走ってはいるけど速歩き程度で十分です。
起きれなくても(今の自分そうです)次の機会を狙いましょう。帰宅後のトレーニングですが、誰でも家に戻った瞬間もう外に出たくないです。車なら帰宅途中の公園、玄関ですぐ着替えてすぐ走るなど工夫しましょう。
・休日トレーニング 注意点
丸一日使えるというのは油断につながります。散髪でも映画でもいいので、何時に◯◯をする予定を無理に入れて、その前にトレーニングを終わらせましょう。時間決めて一緒に走る仲間とかいたら最高です。
早起きできたら昼寝を挟んで朝練・夕練もおすすめ。昼寝することで体がリセットされ休日1日で2日分トレーニングできるとか。自分の体感的にこの方法はあってました。昼寝15分=夜間1時間に匹敵と思います。
⑤ 3ヶ月前〜2週間前のテーマ
テーマは「ちょっと急いでみる」です。持久力がついたという横軸に、速さという縦軸を加えるイメージ。レースは制限時間があるので、完走はできるけど時間が間に合わない事態を避けたいところです。
急ぐ方法としてはいくつかあります。ランで言えば①ペース走=一定の速さで速く走る、②インターバル=苦しい速さと楽な速さの組み合わせ、③ビルドアップ=ゆっくり⇨徐々に速く、など。スイム自転車も同じね。
・心臓を鍛える
ちょっと急ぐと心臓がバクバクして苦しくなりますが、これはだんだん慣れてきます。心臓が鍛えられて負担のかかった体でもバクバクが少なくなってきます。心臓から送り出される血液量が多くなるためです。
つい手足の筋肉のみが鍛えられると思いがちですが、実は心臓の筋肉も同時に鍛えられます。心臓ホルモンで血圧が下がったりします。恋をした時のようなヘンな気分♡になることも。そう、トライアスロンは恋です!?
・運動中の疲労を抑える
運動すると体に乳酸という疲労物質が産生・蓄積され疲労感が増し、場合によっては動けなくなります。ただこれも繰り返しトレーニングすることで今度は乳酸を利用しエネルギーにかえる働きができてきます。
要は持久力はこういった心臓や肝臓といった内蔵の働きが加わって初めて獲得できます。走る時の振動で胃腸が揺らされ機能が落ちるのも、腹圧を上げるトレーニングをすることで予防できます。風船膨らませましょう。
・失うミネラルを減らす
レース中に失われるミネラルを補給食で摂ることはできますが、同時に失われるミネラルの量を減らすことができます。ほぼ熱中症対策と同じですが、汗ドバドバかくのを2週間続けると減るらしいです。
寒い時期なら少し厚着をして、積極的に汗を出しましょう。自分なりの対策ですが、日頃の食事の塩分量を減らすと体から出ていく分も減る気がします。急には難しいですが味覚を徐々に薄味に慣らすと良さそうです。
⑥ 2週間前〜大会当日までのテーマ
持久力についてはここから何をしてもメリットはないと思うので、ケガをしないようにユルユルと体を動かすだけにします。運動よりも入念に準備をしましょう。やはりスイムが一番不安なのでイメージトレーニングを。
トレーニングより会場まで行く手順や自転車の運び方、前日当日のスケジュールを決めていきます。マラソンに比べ準備が大変です。確認確認確認…、スタートに立てた時点で完走8割はカタイと自分は思っています。
⑦ 1日単位でのスケジュール
時間の断捨離と言えば聞こえはいいですが、常に「その時間は必要か?」と自分に問いかけることになります。トライアスロン完走目標と同時に、しないことを決めましょう。デジタルデトックス大事と思います。
トレーニングで体に負荷をかけたら睡眠中の回復でその効果が出ます。なので睡眠もしっかりとなると、残された時間はわずかです。おじさんおばさんなら、さらに少ない。まさに分単位で時間を削る作業となります。
⑧スケジューリングの楽しみ
トライアスロンにハマる人は仕事でも家庭でもない3rdスペースにおいて、目標をたて対策を練りトレーニングに落とし込み、それを楽しみます。仕事でいう経営に似てますかね? 仕事なくても目標があるって素敵じゃん?
自分もこの時期に年間計画をたて、5月オリンピック・ディスタンス、6月ミドル、9月ロング(IMじゃないよ)、間で何するかな〜と楽しみです。さあ!大会を決めてスケジュールを決めて外に走り出しましょう!
まずは寝る前スマホやめるとこから…
(次回予告)◎自転車の運び方
次はweek16 ◎自転車の運び方。今後、この記事ではトライアスロンに興味がある方の疑問について意見を募集します。お答えは次回に限らず、今後の記事の中に載せていく予定です。答えられないもありそう(汗)