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被爆国側から見ると

昨日会員特典で無料鑑賞が可能になった映画「オッペンハイマー」を鑑賞しました。

3時間という稀にみる長編映画です。昨日は幸い夫がゴルフで留守でしたので、心ゆくまでゆったりと見ることができました。

第2次世界大戦中、才能にあふれた物理学者のロバート・オッペンハイマーは、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発プロジェクトの委員長に任命される。しかし、実験で原爆の威力を目の当たりにし、さらにはそれが実戦で投下され、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマーは、戦後、さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになるが……。

映画com解説抜粋

「ダークナイト」「TENET テネット」などの大作を送り出してきたクリストファー・ノーラン監督が、原子爆弾の開発に成功したことで「原爆の父」と呼ばれたアメリカの物理学者ロバート・オッペンハイマーを題材に描いた歴史映画です。
2006年ピュリッツァー賞を受賞したカイ・バードとマーティン・J・シャーウィンによるノンフィクション「『原爆の父』と呼ばれた男の栄光と悲劇」を下敷きにして、オッペンハイマーの栄光と挫折、苦悩と葛藤が描かれています。

みなさんご存知のとおり第96回アカデミー賞では同年度最多となる13部門にノミネートされ、作品賞、監督賞(クリストファー・ノーラン)主演男優賞(キリアン・マーフィ)助演男優賞(ロバート・ダウニー・Jr.)、編集賞、撮影賞、作曲賞の7部門で受賞を果たしています。

この映画が発表され、アカデミー賞を受賞するまでこちらの地方での上映はありませんでした。興行的に賞を受賞した後の方が有利ということもあったと思います。しかし私的に思うに、被曝国の日本が手放しに受賞を喜ぶべき映画だったのか、その点に疑問があったからだと思います。

パールハーバーの攻撃によって開戦した太平洋戦争において、アメリカ側が原爆を投下することによって早期集結に導いたことは、歴史上事実であり、アメリカとしては正義だったでしょう。しかし映画でも描かれているとおりオッペンハイマー博士はユダヤ系で、当時の指導者ヒットラーによるユダヤ人の迫害に対して怒り、当時のソビエトが水素兵器開発に成功し持つという恐れに対して、核開発を急ぐ米政府のマンハッタン計画において、原爆開発していたようです。
開発後その威力に目の当たりにし、実戦で投下されると、恐るべき大量破壊兵器を生み出したことに衝撃を受けたオッペンハイマー博士は戦後さらなる威力をもった水素爆弾の開発に反対するようになりますが、その反対姿勢にソ連のスパイ容疑を受けることになるとは、自身も悔しい結末です。

現在核の脅威は、その存在のみです。もし今投下されるようなことがあれば広島や長崎の想像も超える被害で、地上が元に戻ることは困難であるだけでなく、人的被害は想像すらできません。

地球に対して脅威である大量破壊兵器を生み出した、オッペンハイマー博士の苦悩に焦点を当てた映画とはいえ、合わせて原爆被害の苦悩も描き、今後
核の使用はあってはならないことを世界に訴えてほしかったというのが私の強い思いと感想です。

2023年 アメリカ製作
上映時間 180分
原題または英題:Oppenheimer
配給:ビターズ・エンド
劇場公開日:2024年3月29日

アイルランド出身のキリアン・マーフィさんの瞳が魅力的。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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