タイトルの籠の中とは?
ここ数日つぶやきでnoteを更新していましたが、今日は昨日読み終えた作品の感想です。
読み終えた作品はこちら
紹介文にあるように、今まで著者の作品を読んだ中でとても人間味が伝わってきた作品でした。
一人っ子の私は、女同士の従姉妹をいつも姉妹のように慕い、頼りにしていますが、男の方はどうなのでしょうか?
年齢が近ければ子どもの頃は遊び友達にもなっていい関係でしょうけれど、年齢を重ねていけば、各々の生活に追われて案外疎遠な方も多いかもしれません。
この作品のように従兄弟でありながら、それぞれが親を求めながらも苦しい経験をし生きてきた2人が、殺人事件によって、受刑者と身元引受人という立場で再び出会い、過去と向き合わなくてはならなくなった場合どうなのか、そこがとても大きなテーマでした。
さらには小学生で衝撃を受けた母の自殺に自分の殻に引きこもってしまった村瀬快彦と、理由はわからないが父親が行方不明となって以後天性の明るさで生きてきた蓮見亮介の正反対なようで、実は各々が自分の籠の中で生きてきたことを自然な形で描かれていたことが印象的です。
私が今まで読んできた著者の作品は、罪にスポットを当てたものが多かったので、今回は特に印象的な作品として記憶に残りそうです。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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