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タイトルの籠の中とは?

ここ数日つぶやきでnoteを更新していましたが、今日は昨日読み終えた作品の感想です。

読み終えた作品はこちら

弁護士・村瀬快彦は傷害致死事件を起こした従兄弟の蓮見亮介の身元引受人となり、釈放後に二人は暮らし始める。小学6年生のときに母親が自殺し、それ以来、他人と深く関わるのを避けてきた快彦だったが、明るい亮介と交流することで人として成長していく。だが、ある日、母が結婚する前に父親の安彦に送った手紙を見つけ、自身の出生に関わる衝撃の秘密を知る。二人は全ての過去と罪を受け入れ、本当の友達になれるのか――。
著者史上もっともハートフルな物語が誕生。最後に芽生える真の友情に、あたたかい涙が止まらない!

Amazon内容紹介より

紹介文にあるように、今まで著者の作品を読んだ中でとても人間味が伝わってきた作品でした。

一人っ子の私は、女同士の従姉妹をいつも姉妹のように慕い、頼りにしていますが、男の方はどうなのでしょうか?
年齢が近ければ子どもの頃は遊び友達にもなっていい関係でしょうけれど、年齢を重ねていけば、各々の生活に追われて案外疎遠な方も多いかもしれません。

この作品のように従兄弟でありながら、それぞれが親を求めながらも苦しい経験をし生きてきた2人が、殺人事件によって、受刑者と身元引受人という立場で再び出会い、過去と向き合わなくてはならなくなった場合どうなのか、そこがとても大きなテーマでした。

さらには小学生で衝撃を受けた母の自殺に自分の殻に引きこもってしまった村瀬快彦と、理由はわからないが父親が行方不明となって以後天性の明るさで生きてきた蓮見亮介の正反対なようで、実は各々が自分の籠の中で生きてきたことを自然な形で描かれていたことが印象的です。

私が今まで読んできた著者の作品は、罪にスポットを当てたものが多かったので、今回は特に印象的な作品として記憶に残りそうです。

今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

#シニア #田舎暮らし #今日のつぶやき #薬丸岳 #籠の中のふたり #双葉社 #読書感想文

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