momo

48になって、ずっと憧れていた歌う世界もつま先立ちでトトトと歩き始められたような。 あとは、日替わりママになりたいのです。呑み屋さんの、間借りとかで。好きな音楽を流して、お酒好きな人も下戸のひとも、みんなの、いろんな帰り道に、寄りたくなるような、そんなお店の。

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48になって、ずっと憧れていた歌う世界もつま先立ちでトトトと歩き始められたような。 あとは、日替わりママになりたいのです。呑み屋さんの、間借りとかで。好きな音楽を流して、お酒好きな人も下戸のひとも、みんなの、いろんな帰り道に、寄りたくなるような、そんなお店の。

最近の記事

目を見て、声を聞いて、伝えたい感じたい

ずっとずっと好きだった、映画“恋人たち”の橋口亮輔監督のワークショップに参加をしてきました。長くなりますが、一生忘れられない、とても色濃い2日間になったので読んでいただけたら嬉しいです。 “自然体、自然体”と念じながら乗る朝の総武線。 気づいたら、緊張をしたり気負ったり全然フラットな状態でなくて、ワークショップの最初にあった自己紹介は、それはもうガチガチに、 緊張をしていました。 そして始まったワークショップ。 “ぐるりのこと”の幾つかのシーンをやることになりました。

    • はじまりはサボテンブラザース。

      1994年、大阪芸大の1回生の春。 色んなサークルの新歓コンパに参加をする中で映研の4回生の人たちと仲良くなったから、ちょっとだけ気になる先輩もその中に居たから、 わたしは1年間だけ映研に入部することを決めた。 入部したはいいけれど、やっていたことと言えば仲の良い4回生の人たちと遊んだり飲んだりしたことしか思い出せなくて、映研なのに、1度も映画作りに携わることはなくて、 田舎から出てきたばかりの18歳のわたしには4つ上の先輩たちがやけに格好良く見えて、綺麗で眩しくて、ただた

      • かくありき、濡れ場よ

        大好きな映画のひとつに橋口亮輔監督の「恋人たち」がある。 好きなシーンは幾つかあって、黒田大輔さんが篠原篤さん演じる主人公にお弁当を買ってきて語りかけるシーンもすごく好きだ。その黒田さんの台詞が聞きたくて、何度も観たくなる。 そして、光石研さんと成島瞳子さんのシーン。成島さんが描いた自主制作のラブロマンス?の少女漫画を読んでいるうちにそんな雰囲気になって、光石さんが煙草を吸いながら、片手間に成島さんの乳房をぶっきら棒に触り続けるシーン。下手なラブシーンよりそれはとてもリア

        • グラインダーの向こう側

          10年ほど小劇場の役者を続けたあと、40代で初めて正社員になったのは義肢装具の会社だった。 小劇場の役者をしながら何か手に職をつけたいと色々と模索をしていた時に、エピテーゼ(人工ボディパーツ)を作っている会社の番組を見て、一瞬で魅了され、その想いは1年経っても変わらなかったので義肢装具の職業訓練校に通い始めた。 卒業して、運良くその番組に出ていた会社に試験的に採用されて、2日目には「甘い」と言われ、憧れの日々は1日であっけなく終わった。 何が甘いのか分からなくて、自分の

          電車で缶酎ハイを飲む話を笑って聞いてくれる人が好き。

          お酒に酔っては恋をして、 お酒に酔っ払いすぎて暴走をして振られる。 楽しいときも悲しいときも人生にはいつも となりにお酒がいた。 好きな人と飲むお酒は楽しいし、できるならどんどん酔っ払いたい。でも忘れたくない。でも酔っ払いたい。もっと居たいもっと話したい。帰りたくない。 わたしが好きになる人は、わたしが帰り道とかに電車で缶酎ハイを飲む話を笑って聞いてくれる人で、なんならいっしょに缶酎ハイを片手に電車に乗ってくれる人で、 だから忘れられなくてぜんぶの恋をわたしはずるりと引き

          電車で缶酎ハイを飲む話を笑って聞いてくれる人が好き。

          ほんじゃね。また会う日まで。

          あっという間の恋をした人は義足の人だった。 下北沢の地下にある立ち飲み屋さんで友だちとその人は来ていて、また逢いたいなぁって思っていたら偶然その場所で再会できて、翌日には一緒に飲みに行っていた。 月島で待ち合わせをしてもんじゃを食べて、メインの大衆酒場は夕方からだからその時間まで缶酎ハイを買い込んだら隅田川の川辺りに座って、 夕暮れていく空と心地いい風とどんどん好きになっていく人が隣りにいて、私は楽しくててうれしくて仕方がなかった。 きっとだいぶ酔っ払った私たちはコの字型

          ほんじゃね。また会う日まで。

          代田橋にはふたりの母がいる。

          駅を降りてすぐの所に、赤い提灯と、暖かくなってきたこの頃は開け放たれるビニールカーテンの向こうには、10人は座れないような小さなL字型のカウンター。 ほろほろになっていい顔色をしたおでん達が目の前で諸手を挙げている。 「いらっしゃい」 こんなに自然に、初めて行くお店で接せられた店主さんは初めてじゃないだろうか。 表も裏もなくって、昨日も一昨日もお喋りをしたような、この感覚をなんて言えばいいのだろう。 温度が、すごく自然。肌に合う。一目惚れ。 なんだか恋の話みたいになってきた

          代田橋にはふたりの母がいる。