北欧サスペンス『Face to Face-尋問ー』WOWOWプレミア 2020.5.7
デンマーク本国ではどういうふうに放送されたのかは不明ですが。各25分のエピソードを全8話、WOWOWでは5月3日に一挙に放送されたので、まとめて録画しておいたのです。で、短いから1話観てみるかと軽い気持ちだったのですが。結局4時間近く。ハマってしまいました。
朝のモルグ(遺体安置所)で、実の娘の遺体と対面した刑事ビヨンが、司法解剖に疑問をもつことから始まり、その娘の死因を究明するため、関わりのある人間を探し出し、ひとりづつ「尋問」していく、という展開。エピソードのタイトルは、検視官、恋人、娼婦、悪人、友人、教授、元妻、殺人者とつけられています。つまり、1話ごとに追いつめる相手が変わっていきます。そして、ドラマが進むにつれて、疎遠になっていた娘の、彼の知らない実像が明らかにされていくというわけです。
1話25分、各話ほぼ1対1の戦い、これがいいですね。きびきびとドラマが進行します。やや常軌を逸したビヨンの捜査、掘り起こされていく彼の家族の肖像、コペンハーゲンの犯罪組織、警察内部の人間模様など、最後まで目が離せません。監督は『特捜部Q カルテ番号64』のクリストファー・ボー。
主演のビヨン役はウルリク・トムセン。観終わって調べたらあの『アダムス・アップル』で、坊主頭の元ネオナチのワルを演じていた彼です。今回はいい年の、娘がいる中年刑事、同じ人とは思いませんでした。最も『アダムス・アップル』は2005年、15年前の作品です。いい感じに渋く年をとったといえます。他にも『特捜部Q』シリーズでおなじみの顔や、『SHERLOCK/シャーロック』のラース・ミケルセン(マッツ・ミケルセンのお兄さん)など、名だたるデンマーク俳優が出演しています。
もうひとり、ビヨンの元妻役は、今日5月8日日本公開予定(コロナで延期に)だった『罪と女王(クイーン・オブ・ハーツ)』で主演しているトリーヌ・ディルホムです。この人も、どこかで観たことのある人だと思っていて、あとで、あっ、そうかと気づきました。不思議な色気のある女優さんです。
2020年5月3日放送
原題 Forhost
製作年 2019年
製作国 デンマーク
放送 WOWOWプライム アットエンタテインメント
上映時間 136分
監督 クリストファー・ボー
出演 ウルリク・トムセン/ラース・ミケルセン/トリーヌ・ディルホム/ニコライ・リー・コース
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