六次化は「作る」事がゴールではない
六次化というと大体はジャムを作ったり、ジュース作ったり、ドライフルーツを作ったりされていますよね。
いきなり耳が痛いお話しですが、加工品といえば大体は煮込んで、搾って、乾かしてと作りやすい方法であるからゆえ市場にも同じ商品が並ぶという状況ができ販売において厳しいのではないでしょうか。
そもそも加工品を作る理由とは?
目的が収入アップや、加工品をきっかけとして青果のものを買ってもらうための宣伝、あるいはSDGのような廃棄削減などと様々な理由があるかと思いますが、どこに焦点を当てるかによって製品の方向性も変わります。
ここで今回お伝えしたいのは「どのような理由で加工品を作っているか」というビジョンが大切だという事です。
例えば、それが収入アップであれば一つ500円のジャムを販売したとして、売り場に支払うマージンが150円、ジャムをつくる資材に300円かかるとすると利益が50円ですが、手間に対して利益薄では元もこうもありません。
では利益が50円でも作物の宣伝になればと考えますが、そのジャムが青果を売るためのデザインになっているか?ジャムはジャムを売るためのデザインであり目的のためのデザインから焦点がズレてきてしまいます。
つまり、六次化は商品を作ることがゴールではありません。ビジネスを立ち上げるという事、新しいビジネスを作ることがゴールです。
ビジネスの仕組みをつくりどれだけ収益を達成できたか、どれだけ広告として宣伝できたか、どれだけ廃棄ロスを実現できたかということです。
ただ加工品を作るためだけでは、作るためにかけた費用が負債として残る一方です。
マーケティング会社によっては「借金をせよって六次化しましょう!」という企業も中にはいますが、私は負債だけ抱えて加工品を作り続けて欲しくないですし、農家さんが豊になることを前提でお伝えできたらと思いますのでとても厳しいお話しになってしまいますがそれだけ大切だということをここでお伝えできたらと思います。
また、作ったジャムが売り場に並ぶためには、売り場に並んでるジャムの商品価値を超えることができない限り、バイヤーとの交渉の余地として値段でなんとかする他なく、結果的に安く販売せざるおえなくり50円も満たない利益となることもケースとして考えられるのです。
ですので、しっかりと売り場をリサーチして、この売り場でどう戦えるか、何を必要としているかを自身で「売り場に立って何が売れるか」というプロセスの優先順位が大切だということです。
六次化は“作る”がゴールではありません。
“どう売るか”がゴールです。
最後まで読んでくださり有難うございました!