BG1, ニーラと主人公の対話、ニーラの身の上話2、爆発事故と出奔
ニーラ
「魔法の実習で、あたしたち火球を呼び出すことになったんだけど、あたしの火球がなぜかあたしから離れて行っちゃって。あたしが意識を集中させた次の瞬間、クラスメートたちが床の上を転げ回って悲鳴をあげてた」
主人公
「とんだことになったのね。でも、それで自分を責めることはないでしょ」
ニーラ
「自分を責めるに決まってるわよ!事故でも何でも、あたしはもっと気をつけてなきゃいけなかった。そこに残って責任を取ることだって、せめてバケツに水を汲んで来ることだってできたはずなのに。あたしはそうせずに、自分のやったことが恐くなって逃げちゃったのよ」
主人公
「そういう状況でパニックになっちゃうのはわかるわ」
ニーラ
「そう言ってくれてありがとう。あたしもそう思えたらって時がある。あの時は混乱した状況だったんだし、あたしには誰も傷つける気なんかなかったんだって。でも…」
「そのあと、あたしは森の中に逃げ込んだの。戻って行って、自分がやったことの結果に向き合うのに耐えられなかったの。ときどき食べ物を探しに、それと両親に書き置きを残すのにこっそり村に戻っただけ。でも、結局、出て行かなきゃならなくなった」
「しばらくハイ・フォレストをさまよってたんだけど、出会うのはよくない人ばっかり、やらかすのはよくないことばっかり。とうとう、トレント*のトゥーラングがあたしをつかまえて「どっか行きな」と言ったの。うん、もっと別の言い方だったかもしれないけど」
主人公
「で、こうして旅に出たってわけ」
ニーラ
「で、こうしてハイ・フォレストを出たってわけ。放浪してずいぶんになるわ。どこに行こうかいくつか案もできたけど、でもまだ考え中。さ、一緒に旅を続けるとしましょ」
*木のモンスター、というか意識を持って歩き回る木。トゥーラングはハイ・フォレストの北西一帯を守護する権威あるトレントだとか。