BG2, SoA, ケルドーンのクエスト#5、ケルドーンとウィリアム卿の対決、愛の砂漠
<主人公の提案を容れて、ケルドーンは妻マリアが会っていたというウィリアム卿を探してミスレスト・インを訪れる。ウィリアム卿はまさしくそこにいたが、怒りの形相のケルドーンを見ても、さらに驚こうともせず落ち着き払った様子>
ウィリアム卿
「ケルドーン殿…きっといらっしゃるだろうと思っていました」
ケルドーン
「見当をつけてよいのですな、では、私がここに来た理由はご存知だと?」
ウィリアム卿
「私はあなたの奥さまには夫、あなたのお子さま方にとっては父でした。もしあなたのご質問がそういう意味なら」
ケルドーン
「我がマリアには夫はひとりしかいない。それはこの私だ…ヴェスパーとレオナについても、あんたはよくもあの娘らをたぶらかしてくれたな!」
ウィリアム卿
「あの娘らは父親を求めているのですーどんな父親でもよいのです…行きずりの詐欺師でも、あなたの代わりにさえなるなら!あの娘らの気持ちをもっと思いやっておやりなさい、あの娘らと血のつながりをお持ちなら、ケルドーン」
ケルドーン
「私の寝床で眠り、私の妻の髪を指で弄ぼうとたくらむマムシがそんなことを言うのか?あんたは何が狙いなのだ、ウィリアム卿?子供がほしいのか、たとえ自分の胤ではなくても?」
ウィリアム卿
「やれやれ!あり得ませんなー私はそういうことに興味をなくして*もう何年にもなりますので。私は彼女の味わった大きな苦痛のいささかを美しく彩ってやったに過ぎない。もし同じ状況にあったなら、あなたも同じことをしただろうと私としては思いたいのですが」
ケルドーン
「私はあんたをどうすればよいのだ?あんたには反省の色がまったくない。だが同時に、悪意もまったく感じられない。いったい私はどうすれば?」
ウィリアム卿
「マリア奥さまはあなたを深く愛しておいでです。しかし、愛は表面に現されなければ、衰えてやがて枯れてしまう。私はひと粒の水滴に過ぎないが、あなたはオアシスそのものだ。そしてそれこそが彼女の探し求めているものだ。彼女を愛しておあげなさい、そうすれば、私などはたまたま風に運ばれた塵の如きものになるでしょう」
ケルドーン
「あなたは私に許しを請うているのか?」
ウィリアム卿
「私はそうするほどの愚か者ではございません、わが殿。むしろ、いつかあなたも私に感謝なさるだろうとこそ思いたいのです」
<ウィリアム卿退場>
ケルドーン
「私も以前は、人は年齢を増すほど智慧も増すものだと信じていた。が、今では日ごとにそれが疑わしくなる一方だ…認めることは苦痛だが、ウィリアム卿は正しい。私は妻と話さなければ」
主人公
「では、私たちあなたの屋敷に戻って、この一件を終わらせることにしましょう」
ケルドーン
「あなたの理解と友情に感謝する、ミレディ。行こう…私が屋敷に戻ってマリアと話し合い、この件を過去のものとできるように」
*原文 I have been a spent wick, 「私はすでに使い切った(ロウソクの)芯であった」。最初から体質的にそうだったのか、あるいは放蕩の果てに悟りでも開いたのか…ウィリアム卿は100%の詩人ですな。とにかく、マリア奥様の貞操は心配なかったみたい😅
*なお、ウィリアム卿との対決後、ケルドーンの自宅に戻らず「内輪のことは内輪に任せて」3日間のお休みを出し、あとで騎士団本部で落ち合うという選択もできます。3日というと意外に長いので注意。でも、PT枠が空いたあいだに他のNPC(ヴァリガーとか)を入れてそのクエストをしたいとかの時はこっちが便利かも。