BG, ベイロスと主人公の会話2、ブラック・ピッツでの試合、欺かれたベイロス
<1の続き。ベイロスは相変わらずエンターテイナーの舌をふるって主人公を圧倒する>
主人公
「そんなことする気ないけど」
ベイロス
「フーン。おたくは先に私が思ったほどには教養がないらしいな。何にしろ、私はちょっとした窮地にあるようだ。もといた世界に帰ることができず、ヤバいヤバン人どもの世界に裸で置き去りと来た!」
主人公
「それはお気の毒。あなたみたいな切れ者さんが、どうしてこんなことに巻き込まれちゃったの?」
ニーラ
「二回連続!」
ベイロス
「おたくらには質問したいことが山ほどあるだろうが、すぐ前にあった出来事について説明させてもらおう。たぶん、それで、おたくらのクダらんクダクダしい疑問のほとんどは、自ずと解決するだろうよ」
主人公
「たぶんそうかも。じゃ、続けて」
ニーラ
「これ、他に聞く人いないの?もったいないわ!」
ベイロス
「私が最も最近発明したプロジェクトはちょっとしたものさ。その名をブラック・ピッツ*という。おたくらも耳にしたことがあろう。定命のものどもが同じ定命のものどもと、命がけで自由を求め…おっと、今となっては関係ないな」
主人公
「聞いたことがあるとは思えない」
ベイロス
「おたくは流行に乗りそこなってるな。実に素晴らしい見ものだ!観客はどよめき、我がジン*の忠僕は囚われの闘士どもを一列に並ばせ、そこに骨を打ちひしぐハンマーの音が轟きわたる―おお、かくも懐かしき思い出よ!」
主人公
「いかにもな闘技場みたいね」
ベイロス
「まったくうまく行ってたのだ、数名の成金どもが私をたぶらかして戦闘に参加させるまでは。やつらは小細工をしおったのだ、無論」
「だが私もマンザラのマヌケではない。私はチンケなジンのナジムのやつに、私の願いをかなえるよう命じた。私は死からは守られるようにと。うむ、やつはそれはかなえた、たしかに」
ニーラ
「ヒュー!今のはうまかったわ!待てよ、ジンってどう綴るんだっけ?*」
ラサード(ニーラと同じくPTメンバー)
「綴りからすれば、今のは厳密には数に入らないと思います。でも、彼のあざやかな喋りぶりは、そんなことを忘れさせてしまいますね」
*Black Pits 。バルダーズゲートとセットになっているゲーム。まさしく闘技場の闘士となって、次々とバトルを勝ち抜いていくもの。
*魔神。例のランプなどをこすると出てきて、持ち主の願いを何でも叶えてくれるというやつ。
*ベイロスはお喋りに頭韻を多用している。boundless barbarism とか petty ponderances とか。ニーラはそれに感心してるのだが、発音は同じようでも djin jerk (ジンのバカ野郎)は頭韻は踏んでいない。それを確認しようとしたわけ。次のラサードのセリフもそれに関連している。