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BG2, SoA, 第5章、語り部イルムリンの話1

<ウスト・ナーサの酒場にて。ここでは語り部たちがウスト・ナーサの歴史や個人の経験談などを客に語り伝えている>

イルムリン
「ようこそ、女よ。最近チェド・ナサドから来たというのはあんただな、だろ?噂を耳にしたよ」
「俺たちは話を語り伝えるためにここに集まってる。地上における征服譚を、はたまた過去の暗い物語を。これはウスト・ナーサの伝統だよ、この最初の地のな」
主人公
「何か語るに足る話を持ってて?」
イルムリン
「俺はまだ手柄と言えるほどのことは立てちゃいないんだ、女。やっと一年前に"血の洗礼”を済ませたところだから。ふたりの兄と地上まで長い旅をして」
「やけに眩しくて敵意に満ちた場所さ、地上ってのは…だが、兄たちと俺は地上住まいのエルフを一匹見つけた。女で、色白で可愛い、見ごたえのあるやつを」
「そいつはあっけないほど簡単に倒れた。俺たちはエルフの巡視どもに追跡されて、兄たちはやつらに殺されちまった。だが、俺はその女の首をアンダーダークまで持ち帰った」
「そいつは”血の洗礼”の素晴らしい証だと認められた。俺の族長は満足して、来年俺が男性戦士協会に入れるようはからってくれたよ」
主人公
「あなたは先に”最初の地”と言ったわね。それはどういう意味なの?」
イルムリン
「フーン。あんたは自分自身の歴史についてあまり詳しくないようだな、俺の言ったことがわからなかったようじゃ。もちろん”少しくらい”なら心得てるんだよな、なあ?」
「大昔、俺たちのムカつく地上のいとこどもが俺たちを裏切って地の深みに追いやったとき、そのドロウが初めて降りていった地点というのが、ここからすぐそこなんだ」
「敗残の軍隊は、アンダーダークのそこら中で話の通じない化け物どもとぶつかった。まさにこの場所で、俺たちは俺たち自身を守るため、初めて団結したんだ」

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