【読書メモ】『仕事の辞め方』
プロフェッショナル意識を持って仕事に臨む、全社会人に読んでほしい良書
いやはや、2024年2ヶ月目早々、とてもいい本に出会ってしまった。鈴木おさむさんの『仕事の辞め方』である。
ソフト老害なのは痛いほどわかってる
この本のレビューを読むと、「40代はソフト老害」というくだりに注目が集まっているようだが、私はこの部分はあまり気にならなかった。むしろ、今のポジションにおいて、ちょっとした老害であることは十分に理解しているし、これはこれで組織の中で必要悪に近い存在だからだ。(女性は、「お局」という言葉からもわかるように、年をとってくると口うるさい小姑的な立場になるのを昔から理解しやすいのかもしれない)
私から仕事をとったら、何が残るか?
私は、社会に出てそれなりに仕事人生を謳歌してきたつもりである。今はこれまでの経験を評価いただいて、昇進もしたし、それなりの発言力や実行力も得てきた。
そんな「私」の大事な構成要素である仕事が、もし取り上げられてしまったらどうなるだろう?と、本書を読みながら、ふと思ったのである。
もしかしたらいきなり世界大恐慌が来て会社が潰れちゃうかも(いや、それはないか)。明日、どんな事故に遭って、仕事ができなくなるとも限らない。
私は、「仕事」がなかったら何をしたいのだろう…?
どうしよう、あまり明確に「これがしたい!!」というのが思い浮かばない。今の仕事人生にまあまあ満足しているからこそ、「次」を考えなければならないステージにいるのかもしれない。そんなことを本書を読みながら本気で考えた。
妻・大島さんの言葉が、どれも秀逸
そして、鈴木おさむさんの奥様である大島さん。本書でも様々なところでハッと気づかせてくれる一言を残している。
特に印象に残ったのが、「お金に執着するとそういう人生になるんだよな」という一言。仕事を辞めようと思ったら、まず最初に出てくるのがお金の問題。食べていくためのお金を確保しようと、働き続けてしまったら、結局、人生で大成したいことはどんどん後回しになってしまうのは目に見えている。
大島さん、人生を達観している……
「ここからは自分の人生を自分のために使って生きてほしいい」といい言葉も、とてもいい。パートナーに、こうやって、本当に相手のことを思って、労わりたくて出てくる一言って本当に素敵。私もこういうパートナー関係を築きたい(遠い目)
全社会人に読んでほしい。いつか訪れる「辞める」ときのために
とにもかくにも、『仕事の辞め方』、良書である。鈴木おさむさんほどのプロフェッショナルが、どのように幕引きするか、それまでの思考・行動がぎゅっと一冊に詰まっている。
そして、冒頭の「40代はソフト老害」というワードが注目を集めているように、今、40代に差し掛かっている人には特に刺さる内容が多いと思う。
プロとして仕事に臨んでいる全社会人に読んでほしい一冊。
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