キャプテン・アメリカ: ブレイブ・ニュー・ワールド
久々のMCU作品ということで、大変楽しみにしていた。予告編も不穏な感じだったし。新キャップのサムもかっこよさそうだし。
で、実際観た直後の感想は、「まあまあ面白かったかな」だ。が、後になってくるにつれて、「あれがないこれがない」と物足りなさを感じてしまう、そんな映画だったねー。なぜなのか。(例によってネタバレありです)
本作、志はそれなりに高い…少なくとも政治的ではあったと思うんですよ。何しろ、現役大統領とキャップが対立(というかレッドハルク化するので物理的にバトる)するだけでなく、大統領の暗殺未遂があったり、大統領が暴走するとか、青かった大統領が赤くなるとか(米国では青が民主、赤が共和の象徴)、どこまで現実を先取りしていたのか、それともどんどん最近の情勢をとりこんでいったのか、いずれにしても今やらねばいつやるんだ、というテーマになった訳です。
そこまではよかった。が、MCUのシリーズ作品の中に置いてみると、なんか中途半端なんですよね。例えば、本作には『エターナルズ』に出てきたセレスティアルズが島になったセレスティアルズアイランドが出てきます。そこで採取されるアダマンティウムがマーベルのアイテムとして出てくるのはいいんだけど、それだけで、セレスティアルズアイランドの地理を生かすでもなく、ましてやエターナルズのキャラクターが登場もしない。更に、アベンジャーズを結成するようなことを言っておいて、その候補となる人が引きで出てくる訳でもない。これじゃあ、「え、料理これで終わり?」ってなりますよねえ。本作、かなり取り直しがあったと聞いてますが、マーベル自体がMCUの行く末について迷走してたりするので、色々変わったのかなあと邪推してしまいますね。
あと、これはみなさん言ってますが、本作で一番現実離れしているのが、「米国に公然とたてつく日本」ですね。これは日本人じゃないと感じられないことかもしれないが。