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つい自らを省みてしまう

そんな本だった。

深くて暗くてドキドキして気がついたら手に汗握って、もしかしてそんなことあるかもしれないなって本気で思う。

そんな小説。なんか心がザワっとしてギュッってする。

怖いね。怖いよ。

全然違う分野の別の本と平行して読んでたけど、またしてもシンクロ。

いま読んでる「ハーバード あなたを成長させるフィードバックの授業」(ダグラス・ストーン、シーラ・ヒーン著)


では、人は誰かに何かをアドバイスしたりフィードバックしたりするときに、与える側の身勝手な過去をぶつけてくる場合があるので要注意!といった内容を読んでいたところだった。

そんな内容がそのまま小説になったらどうなる??くらいにシンクロした気分。

噛み合わない会話と、ある過去について(辻村深月 著)


(注:ネタバレ少々あるかも)
果たして自分の過去の振る舞いの中に同じようなことがあったんではないか?

いきなり自分が過去に引き戻される。

人は忘れる。
記憶は都合の良いように書き換えられる。
たかだか30年一緒にいる連れ合いと話をしていても記憶に齟齬が生じることがある。
自分にどうでもいいことは適当に流しているから忘れちゃうんだ。

そこには自分がしてきたことは特段素晴らしいこともないけれど、とことんひどいこともなかっただろうという当たり前の感覚と思っているような感覚。

もちろんあの時こうすればよかった。あの時、もっとあの人にこうしてあげたら良かった、といったいろいろな内省の気持ちは誰にもあるでしょう。

そんな風に誰も彼もが誰かの人生に関わっているし、互いのその影響の輪の中で自分自身を作り上げている。

けど…。

その先はどうぞお読みになって。

ぐいっと首根っこから過去に引き戻される感覚を味わってくださいな。

今日もお読みいただきありがとうございます。


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