恋が愛になる ー 創作詩30
ふでばこの中の鉛筆
がシャープペンシルに変わった頃
私は彼を嫌うだろう
周囲の目線がとても鋭く視える
私の愛するモノ達は何故か
悲しそうな仕方なさそうな表情をする
それにいつにもなく腹を立てる私
彼は私をどう思うのか
それを過度に気にしてまた苛立つ
私は彼が好きなままではいられず
大切で大切な彼を
ひどく嫌になるだろう
だけどもシャープペンシルの芯
が万年筆のインクだった頃なら
私は彼に手紙をしたためただろう
憎き愛しき彼に
手紙をしたためただろう
おまえを誰よりも愛し
誰よりも嫌っている
私が見つめるのはおまえただひとり
私を揺さぶるのはおまえただひとり
今は隣にいてほしくない彼宛てに
誰のどんな好きよりも愛している
ひとりで手紙をしたためた