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マリンスタジアムでのAIR JAM

AIR JAM 2018開催決定のニュースが飛び込んできたのが4ヵ月前。テンションが上がってnoteにも書いた
何書いてたっけなと読み返してみる。文章を数か月書き続けたら、こんなにも言葉の選択が変わるのだなと。そして当時の自分に「順調に元気になっているよ~!」と教えてあげたい。

今回のエアジャムはスタンド指定席で鑑賞。

※写真はすべて転換中の様子。二枚目はスケートボードとBMXのランプ。デモンストレーションを見ていると、スケボーやりたい気持ちにさせてくれるくらいかっこよかった。

トップバッターがなんとBRAHMAN。
普通に考えたら出番はトリ前あたりだろう。「しかしそれじゃつまらない!」とのことでトップとのこと。

イベントスタートから素晴らしいライブだった。

スタジアムライブということもあって、会場には巨大スクリーンがある。
そこに映し出された、ステージの斜め後ろから捉えた青空とTOSHI-LOWの斜め後ろ姿とエキサイトするキッズたちの画は壮観。
途中にふらりと登場して1曲だけ歌っていった細美武士のボーカルは、千葉の暑さにも力強く澄み渡り、3万人の心に染み込んでいった。ステージ上には筋肉二大巨頭。

でも「やっぱり夕方に観たかった!」とライブ中もイベント中も何度も思う。
BRAHMANより世代が下のバンドが沢山出たけど比べると別格だったし、バンドの纏う雰囲気がそもそもイベントの佳境のほうが合っている。
Hi-STANDARDの出番が近づくにつれての期待感を底上げしてくれるのも、やはり彼らが一番だ。僕にとっては。

夕方に登場したThe Birthdayは貫禄のステージ。1曲目から『くそったれの世界』で、出だしからシンガロングできた僕をだれか褒めてほしい。

途中でチバユウスケが「俺たちがエアジャムに出るとは思わなかったぜ。ハイスタありがとう!」とだけ喋った。
僕もチバの口から「エアジャム」「ハイスタ」という言葉が聞ける日が来るとは思ってもみなかった。MCあるのはレアなことだったらしい。

演奏は芳醇なビンテージボルドーワインのよう。
音楽のジャンルという概念が馬鹿馬鹿しくなるほど、様々な土壌から吸収された音をバースデイの世界観の中で全員がしっかり鳴らしていた。
あと「チバが極まれに笑みを浮かべるだけで会場全員のハートが射止められる空間」が完全に出来上がっており、やはりチバユウスケの持つ空気は改めて途轍もないものだと感じさせられた。

12時の暑さ、噴き出る汗、強烈な日差し、日焼けする前の赤からスタートしたAIR JAMも9組が演奏するうちに日は沈み、涼しい風が吹き込むようになり、残りはHi-STANDARDだけとなった。
このバンドが観たくて、3万3千人もの人たちがそれぞれのストーリーを胸の中にここまで駆け付けたのだ。ものすごいことである。

詳細な感想はもはや省略するが、難波さんのボーカルのキレの良さには驚いた。過去のどのライブとも比較にならないほど声が出ていた。
今までは、メロディーを音源よりも低い旋律に変えるところがあったり、お客さんに委ねていた部分もあったけど今回はそういうのがゼロ。しかも余裕すら感じさせた。きっと死ぬほどボイトレをしたのだろう。

アンコールの『Mosh Under The Rainbow』は隣の人と肩を組み巨大なサークルを作って踊る。もちろん隣が誰であろうと関係ない。

この曲をライブで体験した後はいつも幸せな気持ちで胸が満たされるのだけど、今回は大団円にもほどがあった。

あの時間、あの場所では「ほどほどに」「調整」「明日の予定」「疲れ」「京葉線運転見合わせ」といった灰色の言葉たちは、全員の心からきれいさっぱり消えてなくなっていた。
いつの間にかトシロウと細美さんがアリーナのお客さんたちに混ざっていて担ぎ上げられているし(スクリーンに映し出された)、
ステージ袖で見ていた100人くらいの出演者・関係者もたまらなくなって全員ステージ上に出てきて踊ったり抱擁を交わしたりしている。スタンド席の僕らも隣の人たちと肩を組んで飛び跳ねて踊った。

そして曲中ずっと打ち上げられ続けた花火も豪快。ときどきハートやピースマークの形が上がったりしてて花火は花火で見たいし、もちろん演奏してるメンバーも見たいし、アリーナのサークルやそこに降臨している筋肉マンたちも見たいし、ステージのゴチャゴチャっぷりも見たいし、飛び跳ねながらシンガロングもしたいし。
とてもじゃないが、心も身体も何もかも人間の標準装備じゃ賄いきれなかった。溢れた。全部が全部溢れたけど何一つこぼれなかった。

ありがとう、ハイスタンダード。ありがとう、エアジャム。どこで開催されようと万難を排してまたいくよ。

・・・

帰りは津田沼で途中下車して「なりたけ」を堪能。身体から塩分が抜けてたからとても美味くいただけた。店の前で記念撮影をしたくらいに。


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