2020/10/29 【学校スタンダードの必要性】
今日の研修で考えたことを一つ。
学校スタンダードって、本当に必要なのかということ。どの研修でも、その学校の全教師が統一した指導をするためにスタンダードが必要だと教え込まれる。そして、実践例なんかを紹介されて、これが教育であると言わんばかりの講義が展開される。
そこで、学校スタンダードのメリットとデメリットを整理して、その必要性について考えたい。
①メリット
指導の型ができるので、どの先生も最低限の教育内容を保障することができる。新卒教員にとっては、これによってある程度の授業イメージをもつことができ、先輩教師の授業を参観する際には、同じ目線で授業を見ることができる。また、子どもの学び方が統一されるので、戸惑う児童が減る。その結果、6年間を見通した指導が可能となるということだ。
また、教室掲示などを統一することで、大量生産することができ、働き方改革にもつながる。
②デメリット
まず、横並びの風潮が生まれ、教師が個性を発揮しづらい風潮ができる。学び方が統一され、決められた流れに沿った授業がよいとされる。その結果、教師も子どもも思考停止状態になる。
スタンダードは設定したら、定期的に見直しを図り、アップデートし続けなくてはならない。だが、子どもに決まった型を定着させなくてはならないという矛盾が生じる。
③たっちーの考え
僕自身は、スタンダードを否定はしないが、その必要性は低いと思う。
もちろん、課題は青チョークで囲むとか、まとめは赤チョークで囲むのような教師の教育観と関わらない部分についてはいいと思う。しかし、子どもは必ず「くん」「さん」付けで呼ぶみたいなルールは、教師のもっているキャラクター性を殺してしまう可能性がある。
また、勤務時間は限られているので、教室掲示の統一を図り、4月の業務を圧倒的に楽にするというアイディアには賛成するが、学び方に関しては形式を簡単に統一することにそこまでの良さがあるとは思えない。
それよりは、各教室をどんどん開いて、常に見られている意識が働いた方が良い授業になり、目的達成に近づくのではないかと思う。新卒教師に対しては、スタンダードでなく別なフォローの仕方はいくらでもある。そもそも、スタンダードが無い場合でも、ある程度6年間を見通した指導は可能なはずだ。
全国的に担任が1年交代になりつつある中だからこそ、スタンダードが必要という意見を理解することはできる。しかし、それぞれの先生のキャラクター性が発揮されることに価値をおいてはいけないのだろうか。そういった個性的な先生方に出会っていくことは、指導のブレではなく指導の幅と捉えることはできないのか。
多様性があふれる今の社会の中だからこそ、あらゆる教室で形の違う教育活動が展開している方が僕は魅力的に感じてしまう。形は違えど目的は同じはずだ。だったら、各教師が自分の強みを生かし合う風土になったら楽しいのになぁと思う。
※この記事につける画像を探そうと思って「学校スタンダード」でGoogle検索したら、私がフォローさせていただいているJUNさんが同様の記事を既に書かれていました。というか、数倍参考になりますので、同業者の方はぜひこちらも!!