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ONE DIDJERIDU - share one didjeridu and play together!!!
ディジュリドゥは視覚的にブラックボックスで同じ楽器がない
ディジュリドゥはシロアリが食べて空洞になったユーカリの木を使って作られます。つまり、ユーカリの木の成長とシロアリの食べ方、という自然の営みによってディジュリドゥは育まれます。それをアボリジナルの人々は、なかばハンティングするかのようにユーカリの森の中から見い出します。その特性上、一つとして同じ楽器が存在しません。
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ギターやピアノでは、指の動きと音が連動しているので、視覚的に演奏を理解できます。そして、同じ音程に調律された楽器を使うことで他人の演奏からテクニックや演奏感覚を想像して、自分の演奏に反映することのハードルはディジュリドゥほど高くない。
ディジュリドゥの場合、肝心な口腔内や舌や唇の動きといった部分は可視化されないので、演奏方法は視覚的にブラックボックスになっています。しかも、同じ音程や音質の楽器が存在しないので、出音のニュアンスを通じて他人の演奏を理解することがけっこう難しいです。
たとえ、自分が学ぶディジュリドゥの師が使う楽器とできるだけ同じ音程の楽器を用意したとしても、それぞれの楽器の音質や演奏感が違うので他人の演奏と自分の演奏をうまく比較検討することができない、というジレンマは常につきまといます。
一つの楽器をシェアしてみんなで鳴らす
そのジレンマを一部克服する方法として、塩ビ管で演奏感とサウンドのいいMandapul(イダキ)やMago/Kenbiを作ってみんなで共有したらどうかというアイデアが浮かびました。
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ONE DIDJERIDUは自作するなら製作コストが1本あたり1,300円と安く、カットして組み立てるだけという製作時間が30分以内です。しかも日本全国どこでも入手可能な水道管を使って、どなたでもDIYで作ることができます。
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これまで塩ビ管でディジュリドゥを作ったことがある人はたくさんいてると思います。でも同じサイズで作った、同じ音程で、同じサウンドのディジュリドゥを使って互いに練習しあったり、レッスンを受けたりということはあまり無かったように思います。
そこで、どうせ作るならヨォルングが実際に使った楽器をベースにして、その楽器に近いサウンドと演奏感の塩ビのディジュリドゥを作ってみようと思いました。イダキ・マスターの娘Selma Gurruwiwiから譲ってもらった息子のYochin Dhurrkayのプライベート・イダキの空洞の形状を観察して同じ太さと同じ長さになるように試行錯誤をかさね、演奏感もサウンドも肉薄したディジュリドゥを作ることができした。
→ONE DIDJERIDU 塩ビ管のディジュリドゥの作り方
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