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「村上隆 もののけ 京都」展の感想

村上隆展に行ってきました。(会期 2/3〜9/1)

若い頃キュレーターに憧れた時期があり、この方の本で現代アートの仕組みを知りました。その中でキーとなる単語、コンテクストという言葉はその本から流行ったと思ってます。

コンテクスト、つまり文脈。

村上さんは欧米文化の昔から続くアートの文脈から、自身の作風をアートビジネスシーンで通用するようにかなり戦略的に形作ってこられた方だと認識しています。
でも、失礼ながらあんまり作品を見たことがなかったです。
オークションで何千万、何億円で落札された作品も、ルイヴィトンとのコラボ作品も文脈的に成功した日本人の作品という意味で歴史的に貴重だとは思いますが個人的に好みではなかった。

ですが今回の展示は「もののけ 京都」
ということで、かなり大きな日本画のオマージュ作品が多数展示されていました。
日本画出身の方なので、過去と現代を絶妙な抜け感をもって融合した作品には本物感とチープ感が同時に混在していて不思議な感覚になって面白かったです。
特に「奇想の系譜」(著 辻 惟雄 )に出てくる絵師(曽我蕭白、岩佐又兵衛、伊藤若冲など)が好きな私には見どころがたくさんあって楽しめました。

単純にインスピレーションで「好き」を堪能する芸術も
人間のメタ認知や左脳的な部分で楽しむ芸術も
どっちも面白くて好き。

アートに興味のない人に能書きは鬱陶しいと思うから、少々詳しい人と語り合える場がほしいな。


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