会いたい時に会いたいと言えないのは。
彼のいる生活に戻ってから1週間が経とうとしている。正直いって、まだ1週間?だ。連絡をしない日もあったけど、日に3回以上電話をする日もあるし、1回の電話が1時間近くになることもある。
会うどころか顔も見てないから、最後に会ってからもうすぐ2ヶ月が経とうとしている。丸一日会ったのは…もう思い出せない。きっと去年の夏くらいだ。
それなのに私の毎日にはずっと彼が居たように感じる。そのくらい、彼は私の人生。出会った瞬間から、そう感じている。
立て続けに韓国の恋愛ドラマを見たからなのか、なんだかすごく会いたい。
連絡をとっていなかった1ヶ月間にも、狂いそうなほど会いたくて唸るように嗚咽しながら泣いた日があった。
さすがに今はそんな激しい感情はないけど、それでも凄く会いたい。あの手を握って、あの首に腕を回して、パーマで傷んだ髪をくしゃくしゃにして、頬を撫でてキスをして、厚くがっしりした肩に頭を預けて、時間を忘れて隣に居たい。
でも彼は会いたい時に会いたいと言える相手ではない。常に仕事が優先で放っておけば一生仕事をしている。私のために時間を調節するような器用で気の利いた人ではない。
だから私の「会いたい」は、彼を困らせてしまう。
会いたい時に会いたいと言えない彼氏ってなんなんだろう?冷静にそう思ってしまう時がある。昨年末はそれを考えすぎて、彼と一緒に生きるのは幸せではないと結論づけることを1度は選んだ。ううん、行動に至らずとも、彼と出会ってからその結論に辿り着いたのは1度ではない。
でも今は分かっている。彼と離れることは私の幸せにならない。この論理が矛盾していようと、会えずとも、そんな些細な幸せがなくとも、彼と一緒に生きていることが幸せなのだ。どうしようもないくらい、彼を愛している。それが私の選んだ道。
それに、そんな私達はこの世の誰よりも幸せ者だとも思ってしまっている。目の前の幸せがなくても、2人の日常がなくても、寂しさを感じても、傷つけあっても、どうしようもなく愛している。そんな愛を自覚して、受け取って、一緒に生きることを選び続けられる私達はどう考えても世界で一番幸せものだ。この世界には愛を見失いながら一緒に生きている夫婦がごまんといるのだから。そこらへんの夫婦よりも強い絆で結ばれている。そんな傲慢なことを考えてしまっている。
明日もし電話が繋がれば、素直に伝えてみよう。
「どうしても会いたい時、どうしたらいい?」と。
「今すぐ会いたいと言ったら、困らせる?」と。
今年は自分が思っている以上に素直で居ることに挑戦してみようと思う。オブラートに包まず、かっこつけず、気を使いすぎずに。
実際に会えなくても、彼は私の言葉に喜んでくれる気がする。この1年、遠ざかったり近付きすぎたりしてきた中で、彼のことはだいたい分かっているはずだ。
素直すぎて気持ち悪がられるかもしれない。ちょっとは不機嫌にさせるかもしれない。それでももう、彼が私を嫌いになることは無い。その安心感が私を素直にしてくれる。