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【BAL】前半戦振り返り(投手編)

皆さまこんにちは。BAL担当のもくろーです。
本日は表題の通り、BALの前半戦の戦いについて投手陣にフォーカスしてお話しできればと思います。

なお、野手陣に関しましては同じBAL担当のLet`s5Gさんが掲載されておりますので、そちらも併せてご一読頂けますと幸いです。


前半戦成績

前半戦は89試合を54勝35敗で貯金20。最後は5連勝という好成績に終わりました。この貯金20という数字に8月までで到達するのは1997年以来では初めてと、今年のチームの好調さを物語っています。
首位のTBが開幕13連勝とロケットスタートを決めましたが、BALも負けじと4月には球団新記録を更新する月間17勝を挙げるなど、背中にずっとついて追いかける理想的な展開でここまで来れています。

投手陣

先発投手

先発ローテは大きな離脱者を出すことなく、以下の4人がローテを守り切ってくれました。

  1. Tyler Wells
    18試合 7勝4敗 防御率3.18 WHIP0.93

  2. Kyle Bradish
    16試合 5勝4敗 防御率3.32 WHIP1.18

  3. Dean Kremer
    18試合 9勝4敗 防御率4.78 WHIP1.33

  4. Kyle Gibson
    19試合 9勝6敗 防御率4.60 WHIP1.31

ここまでは全員が自分の持ち味を発揮し、大崩れることなく試合を作ってくれています。
Wellsが記録したWhip0.93は前半戦のMLB全体1位となっており、派手さはないもののエースと呼んでも差し支えない活躍を見せてくれています。直球の被打率は昨年の.258から.200へと大幅に改善されており、それに伴いK%とBB%が昨年から大きくプラスに転じたことが飛躍の理由として挙げられます。

Bradishは被打率3割を超えの直球の投球割合が44%から27%と激減しており、変化球を主体とする投球スタイルとしたことが功を奏しているのでしょうか。
4月はWHIP1.84と不安定な投球でしたが、5月6月は1.02と1.04とエース級の働きを見せております。

昨年8勝を挙げ飛躍のシーズンとなったKremerは今回もWBCイスラエル代表として出場し、疲労があるかと思われますが先発ローテを守り続け、前半戦で既にキャリアハイを更新する9勝を挙げました。
時折爆発炎上しつつも5回までは投げ切ってくれるのは非常にありがたいのですが、欲を言うともう1イニング伸ばしてくれると・・・

また、今年PHIより移籍してきたGibsonは5月までに7勝を挙げたものの、6月からは少し調子を落とし気味です。とは言えGibsonと入れ替わりでチームを去ったJordan LylesがKCで1勝11敗と苦しんでいることを考えると、補強としては大正解だったと言えるのではないでしょうか。

その一方で、Gibsonと同じくイニングイーターを期待されOAKから移籍してきたCole Irvinは僅か1勝、そして今年ついにデビューを果たしたトッププロスペクトのGrayson Rodriguezは2勝を挙げるものの不安定な投球が続き定着とは至らず。
Irvinは再昇格後はまずまず、RodriguezもAAAで4勝1.96と好成績を収めており、後半戦の巻き返しを期待したいです。

ブルペン

続いてブルペンについてお話しできればと思います。
主なブルペンの成績は以下になります。

  1. Felix Bautista
    39試合 防御率1.07 WHIP0.93 (23セーブ)

  2. Yennier Cano
    37試合 防御率1.48 WHIP0.89

  3. Danny Coulombe
    38試合 防御率2.67 WHIP1.05

  4. Bryan Baker
    39試合 防御率3.68 WHIP1.28

  5. Cionel Perez
    33試合 防御率4.45 WHIP1.78

  6. Mike Baumann
    40試合 防御率4.07 WHIP1.31 (5勝)

前半戦のブルペンを支えたのは何と言ってもBautistaCanoの2名です。
2人揃ってオールスターにも選出され、岩山コンビは投手陣の象徴的存在になりました。

Bautistaは平均99MPHの直球と88MPHのスプリットを武器に異次元の奪三振率18.00の数字を叩き出し、まさに相手を圧倒。ここまでリーグ3位の23セーブをあげています。残念ながらオールスターはほろ苦デビューとなってしまいましたが、後半戦も彼の剛腕ぶりに期待大です。
つい先日キャリア40セーブに到達しましたが、怪我なく数字を伸ばしていって欲しいですね。

Canoは魔球チェンジアップを武器に開幕から17試合連続無失点・20試合連続無四球と衝撃のデビューを果たしました。抜群の安定感を誇り、BALのブルペン陣を支えています。開幕前に彼のここまでの躍進を予想できた人はいなかったのではないでしょうか。
しかしながら初めて年間通してメジャーで戦う疲労か、はたまた研究されてきたか6月は防御率こそ1.74と素晴らしいもののWHIP1.65とピンチを作る場面が目立つようになりました。
ですが、オールスターでは1回2奪三振で無失点と見事な投球を披露してくれました。ここから厳しい時期になりますので、コンディションに気をつけて1年間戦い抜いてくれることを祈ります。

この2人に次ぐリリーフがDanny Coulombeになります。
MINから新加入のベテラン左腕は今年から投げ始めたカットボールが投球の半分近くの割合を占め、右のイン・左のアウトに丁寧に投げ分けここまで好成績を収めています。直球の平均球速が91MPHと遅いものの奪三振率は9越えとベテランらしい味わい深い投球を披露してくれています。

しかしながら、それ以外のリリーフは中々厳しいのが現状です。昨年の躍進を支えたリリーフ陣は開幕当初は好調だったものの、5月に入ると総崩れを起こしてしまいます。Bryan Bakerは数字こそ39試合で3.68と、66試合で防御率3.49、WHIP1.23だった昨年と変わらない数字を残し、Mike Baumannは40試合で5勝を挙げてはいるものの2人とも不安定な投球が続くようになってしまいます。
Cionel Perezも開幕当初から不安定な投球が続き、6月の末にようやく調子を取り戻したかと思いきや7月4日に左腕の不調でIL入り。この辺りの投手が後半戦に調子を取り戻してくれると嬉しいのですが、、、

前半戦MVP

間違いなくFelix Bautistaです。この大躍進の打の立役者がRutsuchmanとすると、投の立役者は間違いなく彼でしょう。
回跨ぎも6試合ありますが、全て無失点とそのタフさもチームにとっては非常にありがたいです。同点の9回からタイブレークまで無失点で危なげなく帰ってくる投手がどれだけいるでしょうか。
繰り返しにはなってしまいますが、先発投手が6回まで、彼とCanoが89回となると本当に7回を任せられる投手が出てきさえすれば、と思います。

後半戦に向けて

先発投手

現在は4人揃っており、更にはIrvinが戻しつつあるものの枚数は多いに越したことはありません。プロスペクト左腕であったDL Hallは4月29日に1試合登板したのみで現在は音沙汰なし、となると先述の通りAAAで好調のRodriguezか、少し時期尚早かとは思われますが今年AAAに初昇格したJustin Armbruesterになるでしょうか。

ブルペン

CanoとBautistaに繋げる7回の男の出現を切に望みます。Mychal Givensは5月に一瞬復帰したものの直球の平均球速が93.4MPHから91.7MPH、スライダーは84.7MPHから81.7MPHに低下するなど以前の姿とは程遠く、6試合で防御率11.25という散々な成績で再びIL入りしてしまいました。もう1人、Dillon Tateもリハビリが長引いているようで、この2人が本来の実力を発揮してくれれば大きいのですが、、
AAAを見ると今年AAで1.59の好成績を残し昇格したEaston Lucasという投手もいますが、こちらもArmbruester同様時期尚早です。

最後に

2018年から2021年までシーズンを通しても54勝しかできなかったBALですが、今シーズンはオールスター前にその数字に追いついていると考えると、昨年の大躍進からチームは更に歩みを進めていると言えるでしょう。
ここから他球団がどういった方針を取ってくるかによりますが、TDL前にTBを捉えているようでしたら一気に勝負を仕掛けてくるのではと考えます。
あと2週間、どういった動きになるのか要注目ですね。

最後までお付き合い頂きありがとうございました。それではまた次回の記事でお会いしましょう。

引用元


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