欧州選手権5000mを走るかつてのチームメイト
今、ドイツのミュンヘンで陸上競技の欧州選手権が開催されている。
先月世界陸上があったにも関わらず、なぜ今、という感じもするが、通常は世界陸上が2年おきに開催されるが、その間の年、つまり偶数年に開催されるものだが、コロナの影響により、昨年開催予定の世界陸上が1年延期したことに伴い、同じ年に開催することになった。
男子1500の五輪チャンピンのヤコブ・インゲブリクトセン等、注目すべき選手は、多々いたのだが、私はある種目のある選手に注目していた。
女子5000m
決勝は8月18日の夜9時45分過ぎから、フランスのテレビでも生中継をしていた。
フランス代表選手のManon•Trappという22歳のアスリートである。
有名選手?
フランスの女子長距離界では有名だろうが、世界的に見たら全然無名の選手なのだが、彼女は、私が2017から2018年に1年間フランスにいた時に所属していたクラブ、ACBBのチームメイトであり、レベルも同じ位ということで一緒にトレーニングしていた仲間である。
200x5x3や2000x3等を一緒にやり、彼女は私から遅れていた記憶がある(当時の自分は5000m16’41、3000m9’42のレベル)。当時私は35歳で彼女は17歳、性別も異なり、年齢も18歳も違うランナーが一緒に練習できるというのもフランスのクラブらしいと言えよう。
彼女は残念ながら、昨年3月にACBBから別のクラブに移動したため、昨年9月に私はACBBに復活したが、再会はしていない。
2017年当時、17歳で陸上競技をかじったばかりで、私の後ろを走っていた彼女が、フランス代表を射止めて、欧州選手権に出ているというのはとても嬉しく思った。
レースの様子はこちら(ドイツ語)
Manonのスタート前の笑顔、そしてゴール後のくらしそうな表情が印象的だが、今回の悔しさを教訓にして、2024パリ五輪の代表の座を是非とも射止めてほしいと思う。
参考までに彼女の成長の軌跡を、前回紹介したフランス陸連サイト情報を基に整理すると以下のとおり。()は西暦だが、2000年生まれのため年齢と考えてもらって良い。なお、上述のとおり2018年シーズンは私も同じクラブにいた。
3000m
9’45(18)→9’30(19)→9’05(20)→9’22(21)→9’24(22)
5000m
17’18(18)→16’57(19)→15’52(21)→15’25(22)
10km
35’21(18)→33’30(19)→33’10(20)
20歳を過ぎてからの成長カーブが半端ない。
フランス選手権では、クロスカントリーで、昨年と今年の2連覇、5000mは今年初のタイトルを獲得。
日本でいうと東京五輪の女子10000mで入賞した廣中選手と同学年。陸上を初めて5年目。今後の躍進に大いに期待したい。
最後に、欧州選手権全体に戻すと、選手権は上述のとおり、テレビでの生配信やYouTubeで終了した競技の動画配信をしているが、ヨーロッパ中の国々が、国の名誉をかけて競い合う様子は、サッカーの欧州選手権同様に、観ていて非常に楽しい。