ニシオンデンザメと日本人に見る超スローライフ(進化の法則は北極のサメが知っていた 渡辺祐基著より)
おはこんばんちは!
どうもエロ界の王と赤鯱ことバーテンの貴さんです。
最近買った「進化の法則は北極のサメが知っていた 渡辺祐基著」がめちゃくちゃ面白かったので書評とそれを読んで人間に当てはめると割と面白い見方ができると思ったので本稿を書いてみようと思いました。実はまだ最後まで読んでいないのですがとりあえず自分の考えとミックスしたものを出したい欲求のままに述べていきたいなと思いますのでしばらくこの書籍のことについての記事が増えるかもしれません。ということで暫くおつきあいください。個人的にこの本は子供がもう少し大きくなった時に読んでほしいなと思いました。もし気になった方は是非購入してみてください。結構ネタバレが含まれているのでネタバレが嫌な方は先に書籍を読むことをお勧めします。
ニシオンデンザメってなんだ
ニシオンデンザメってなんだという話ですよね。詳しくは書籍を購入して読んでもらう方がよいと思うのでざっくりとした説明だけにとどめておきます。あんまり執筆ばかりしていると先に読み進めることができないというのも大きいですが。ニシオンデンザメは北極を含む北大西洋の高緯度海域に棲む超大型のサメです。最大で体長6メートル体重は1トンにもなるデカい奴です。500種類以上いるとされているサメの中でもかなりの低温の中で生息している稀有な存在です。その胃袋の中からは頻繁にアザラシが出てくる、つまりはホッキョクグマと並んで北極における生態系の頂点に君臨している動物ということです。
見た目はとても地味で目だけが異様な光を放っています。しかもほとんどの場合瞳の中心から白いカイアシ類の寄生虫が垂れ下がりその視力はほとんど奪われているという、どちらかと言わなくても気味の悪い見た目をしています。その他の動物の例に漏れず極低温の中なのでその動きはとてもとてもゆっくりとしたものです。生態を観測するための機器を取り付けるのに大人二人が素手で作業したり、尾びれの1回のストロークに7秒かかると言えばどれだけゆっくりとした生き物化がわかると思います。もちろん作業は大変だったことが窺えますが、同じ大きさの温暖な海域にいるサメではそうはいかないのではないかなと思います。
できるだけ消耗せずに二日に一度くらいのペースで捕食して基本的にはゆらゆらと極低温の海中を漂う不気味なこのニシオンデンザメにはまだ驚くべきところがあります。それは寿命と成長の速度です。サメというのはそもそも年齢の測定が難しいらしいのですがある方法で調べることができるようです。その時の結果が驚きです。調査隊がまだまだ赤ちゃんだと思っていた個体が50歳、大きな個体で実に500歳ということがわかります。これを読んだときさすがに驚いて笑いました。まさしく桁が違う。年齢もさることながらその生育スピードの遅さがまた驚きと笑いを増幅しました。これが本当のそんな奴おるか?という気持ちです。
ここからどうやって日本人に繋がるのかというのは、「極低温」「年齢」「生育の遅さ」「超スローライフ」というキーワードで見えてきます。あくまでそういう人が多いよねということを言いたいだけということを念頭に置いて読み進めてもらえればと思います。
多くの日本人も似ている
僕の依頼者には所謂生きづらさを抱えている人が多いです。その中の多くが飼われてきた人が多いです。飼われてきた人のがどういう人かというのは過去の記事にいくつかあるのでそちらを参照してもらえばと思います。その飼われてきた人達を含む多くの日本人がこのニシオンデンザメと似たような生存戦略を取っているのではないかなと思いました。
一つ目のキーワード「極低温」。動物というのはどんな種であれ低温の中では動く速さを含むすべての働きが遅くなるという事実があります。この低温というのは物理なのですがこれは心理的な事にもいえるのではないかなと思います。つまりは「心理的な熱量」ということです。時代的な背景が大きく関与しますがこの心理的な熱量の平均というのは一時の高度成長期に比べれば現在はかなり低いのではないかなと思います。それによってできるだけ消耗せずにゆっくりゆらゆらしている人が増えているという見方ができるのではないかなと思います。つまりは平和な世の中の副産物だということがいえます。
二つ目のキーワード「年齢」。これは医療や食生活、重労働の減少等が大きく関与していますが、つまりは平和で便利な世の中になったということです。人類史的には大昔でも生物史で見ればこの短期間でここまで寿命を延ばした生き物というのはなかなかいないのではないでしょうか。さすがに500歳は無理がありますが凄いことだと思います。そして長く生きるということはゆっくりとしか動けない時間が増えるということです。
三つ目のキーワード「生育の遅さ」。そもそも人間というのは他の動物に比べて生育に時間がかかります。それは物理的な事もそうなのですが心理的な事においての成熟面では個体差が激しいなと感じます。それは上で述べた心理的な熱量が関与してくるのではないかなということを感じました。つまりは飼われてきた人は成熟が遅いということです。
四つ目のキーワード「超スローライフ」。上の三つのキーワードを通して飼われてきた人達や多くの日本人を見た時にこれを強く感じます。まるで自分には無限の時間があるかのような生き方をしているように見えるということです。平和で便利な世の中故「本当に何もしない」を繰り返す。僕から見るといつやるんですかという状況を幾重も重ねてしまっているように感じます。
生存戦略は見えかけている
なんだかニシオンデンザメ的いきかたを批判しているような文章にみえますがそうではありません。物事に良い悪いは無いので各々が好きなようにすればよいと考えています。それに加えて今はまだまだ過渡期だと感じているというのもあります。どういうことかといいますと。「本当に何もしない」の先に現代での生存戦略が隠されているからです。人間は本当に何もしないということはできないのです。「やらなければいけないこと」に圧迫されて「やらずにはいられないこと」が見えないのです。だから「本当に何もしない」をしてみていろいろ試していく中で「やらずにはいられないこと」を見つけてほしいなと思います。そうすることでニシオンデンザメが可愛く見えてくるのではないでしょうか?では、バイチャ!
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