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SNSと人間関係


「いらっしゃい!」

「こんちはス」
「入口のカランコロン、やめちゃったの?」

「えぇ、この間あるお客さんにウルサイって言われちゃったんですよ〜」

「そういうの気にする方?」

「ん〜、まぁ、なくてもどうってこともないので、言われるくらいなら、
とですね」

「最近さ、特にネット上、SNSなんかでもよく見かけるけど、
そんなに他人の意見って重要?」

「気にはなりますよね」

「僕はさ、バイクなんかも大好きだから、Xでもそういうポストが結構流れてくるんだけど、排気量マウント取られたとか、このバイクは故障が多いって言われた
とか、とにかく他人に何たら言われた、なんてのがすごく多いんだよ」

「よく見かけますね、そういうポスト」

「でしょ?自分が好きで気に入っているバイクに、他人の言うことなんてどうして気になるんだろうって思わない?」
「言われて引っ掛かるってことは、自分もそう思ってるってことになっちゃうじゃない?」

「そうですね〜、ただそこが今風というか今の時代なんですかね〜」

「自分の意見ってないんだろうか?自分の意見より他人の意見の方が大事なんて
なんか間違ってない?」
「他人が納得する方、他人がそうだとする方、言ってみれば他人の意見で
作り上げられた自分なんて、自分じゃなくない?」

「今日は畳みかけますね! 笑」

「いや、そういうわけじゃないんだけど、なんだか見てると腹立ってきてね 笑」「和を大切にするという部分は、日本人の良いところであると同時に、
悪い習慣でもあると思うんだ」

「どっち付かずなんていうのも、世界的にはあまり褒められてないですね」

「うん。自分の意見を固辞して堅物になるというのとは違うんだ。
自分の意見や思いを大切にする、一番にするってことはとても大切なことなんだよ」「その上で、他人との妥協点を探ったり、見識を広く持てばいいわけでさ」

「今は他人とトラブルより、適当に他人に合わせてって方が楽って考えが
多いかもですね」

「もちろん、自分の意見振りかざしていつも他人と喧嘩しろとは言ってないよ。
この世界ではさ、人の数だけ考え方もあるわけだし、SNSにしたって全ての人に
好かれるなんて無理があるわけでしょ。自分だって苦手な人はいる」
「どうしたって自分と違う意見の持ち主は存在するわけだし、
それをいちいち気にするなんて時間の無駄で、全く意味がないよ」

「SNSで批判コメントもらったりしたらどうするのが一番いいんですかね〜?」

「スルーだよ、そんなもの。気にかける必要なんてない、絶対に。
はい、次!これで終いさ」

「なるほど、そうですね!」

「ただし、こうした方がもっと面白くなるとか、そういうアドバイスは
また全然話が違うけどね」
「悪意のあるコメントなんか、これっぽっちも気にする必要なんてない。
ブロックしたり、通報したり、そんなことをする労力も必要ない。
書きたいことを書かせておけばいいのさ。
こちらに影響なんて全くないんだからさ」
「さっきも言ったけど、こういうことで悩んでる人って、実は自分から
そのタネを作ってるってことに気がつかないでいるんだよ」

「どういうことですか?」

「たとえばお前は豚だ!って言われてもさ、いや自分は人間で豚ではないって
思えたら問題になんてならないんだよ」
「ところが自分は太ってるし、みんなそう思ってるかもしれない。
恥ずかしいなんて思ったらどうだろう?同じ事を言われたとしても、
自分の解釈や反応で、結果は天と地ほど違ってくるんだよ。
自分で悲劇を作り出すことはないんだ」

「ホントですね〜、だからこそ、自分の意見って大事なんですね」

「そうなんだ。確固たる自分というものを持ってない人は、他人の意見が
どうしても重要になってしまう」

「身につまされます 笑」

                                     「コーヒー入りましたよ」

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