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人工知能?その名さえ計算できません

原文:https://freedomnews.org.uk/2025/01/28/artificial-intelligence-even-the-name-doesnt-compute/
原文掲載日:2025年1月28日
著者:タビサ゠トゥルートン

スターマーは、自身の政権の失敗を大急ぎで隠すためにAIの宣伝に引っ張り出され、期待通りの発言をした。

巨大で、けばけばしく、強欲で、複数の触手を持つ寄生虫がこの惑星に群がり、集団精神の奥深くに入り込んでいる。大虐殺に等しい大量暗殺や極右プロパガンダのディープフェイクから、ポーランド人作家への反吐が出るほど卑屈なインタビューまで、寄生虫は至る所にお出ましのようだ。その見返りに、毎年デンマークと同じ規模の浄水を吸い上げ、欧州だけでも、ポルトガル・ギリシャ・オランダを合計したのと同量のエネルギーが必要になると予想されている。モルガン゠スタンレーは、この先10年後までに25億トン相当の二酸化炭素が排出されると報告している。これは国際的航空産業よりも多い。この寄生虫は、他の有毒廃棄物も生み出している。

この寄生虫は通称「人工知能」。無定形で・固定されず・一般に理解し得ない。これらはその強みではあるが、この言葉自体が矛盾だ。そして、言語学者リチャード゠ワトソン゠トッドが指摘しているように「矛盾語法の美しさは、私達が腰を落ち着けて本気で考えない限り、それを普通の英語だと喜んで受け入れてしまう点にある。」

知能は感覚だ。感情・情動・感覚の存在を自覚することが、様々な程度で、判断し・合理化し・研究し・予測し・反応する能力と結合している。知能は生きている。人間には知能がある。他の動物にも知能がある。植物にもあると言える。

AIは事実上コンピュータだ。コンピュータに知能はない。コンピュータは生きていない。感情もない。夢も見ない・憎しまない・退屈しない・愛さない。コンピュータはコピーしかできない。元々人間がそのようにプログラムしているからだ。AIが笑い声を再現したからと言って、それはテープレコーダーと同じように、笑っているのではない。

AIの背後にある「知能」は人工ではなく、人間であり、しかも特定の人間だ。元CIA協力者で現在はソフトウェア企業オラクルの取締役を務めるラリー゠エリソンは永続的で普遍的なAI監視を熱心に推進しようとしているようだが、これが起こる可能性があるからといって、一群の機械を責められない。殺しの標的を示すようプログラムされていたり、ナイジェル゠ファラージがライオンに囲まれている画像を生成するよう作られていたりするからといって、コンピュータを責められない。多くの人間の手にかかれば、後者の帰結は実際、遥かに血生臭いものになろう。「私達がやっているのではありません。私達が所有し、プログラムしているものがそうしているのです。」背後にいる人達は肩をすくめる。あるいは「元気を出そう。こいつが深刻な環境問題を全て解決してくれるさ!」とか「え、バカじゃね。こいつは実際に仕事を代わりにやってくれるよう設計されたけど、雇用を生み出しているって分かんないの?」と言う。

現在、AIには世界中から何十億、何百億という資金が注ぎ込まれている。米国では、オラクル・オープンAI(マイクロソフトが一部所有)・ソフトバンクとの合弁会社による「プロジェクト゠スターゲイト」に5000億ドルが投資されようとしている。新しいAIデータセンターの莫大なエネルギー消費レベルが予想される中、科学者達は警告する。「エネルギー需要の急増と前例のない熱波」によって、「米国は、数百万人の命にかかわりかねない深刻な脅威に瀕している。」一方、既に複数の増加し続けている浄水危機に直面している国で、法外な水の使用量はさらに増えるだろう。

AIは「人類と地球が直面している最大の課題に解決策を提供してくれるだろう。」先週、キア゠スターマーは長々とこのように紹介した。スターマーは、自身の政権の酷い政策の隠れ蓑として、AIを宣伝するために引きずり出された。そして、権力・貪欲・自暴自棄に駆られた多くの人々と同じように、期待通りのことを述べたのだ。「好機というレンズを通してそれを見なければならない」と現首相は国民に指示した。彼によれば、英国は「偉大なAI大国の一つ」になるよう専心するのだそうだ。「私達の人生を掛けたグローバルな競争」になるのだそうだ。

スターマーは悪かった。さらに悪いことに、彼の師匠トニー゠ブレアの亡霊が常に付きまとっていた。ブレアは、昨年7月、「トニー゠ブレア研究所」の壇上で、邪悪なコロブスのような黒白の服を着て跳ね回り、世界にAIを受け入れるよう世界に呼び掛け、殺意のこもった暗く冷たい目で聴衆を睨みつけていた。この目の出所はここだ。ブレアの息子は現在、自身のAI企業で生計を立てている、というよりむしろ、莫大な損失を出しているようだ。だが、メディアは余りにも上品過ぎて、そのことに触れられなかった。

同じように、メディアは余りにも上品過ぎて、スターマーの一挙手一投足に影を落とす瓦礫と化した世界と民衆の現実に触れられなかった。スターマーと彼の政権が加担しているイスラエルによる大量虐殺戦争は、どのパレスチナ人家族を殺すべきかを示唆したAIプログラムを意図的に人間的に使ったために、より非人間的で、より知能が劣化し、より説明責任を果たせないものになった。一方、米国のハイテク企業はイスラエルの政府と軍に全面的かつ継続的なAI支援を提供している。イスラエルは現在「応用AIイノベーションの世界的リーダー」だとフォーブスは報じている。物は言いようだ。

それでも、スターマーは大企業による破壊と搾取に英国を曝されやすくし、「私達の優れた起業家達が行っているように、たゆまず容赦なく、リスクを厭わないよう鼓舞」された政府という常軌を逸した戯言を述べ、ハイテク゠オリガルヒに自分は「あなたたちを縛る障害(規制)を取り除く」と保証している。そうした中、中国はChatGPTのようなオープンAIモデルに匹敵し、「無料」で使えるオープンソースのAIモデルを公開して欧米にダメージを与えたばかりだ。

民衆は既に確認済みだ。このAIは天安門事件について語ることを拒否している。