腱鞘炎について
あけましておめでとうございます。
2020年1回目の記事は腱鞘炎について書きたいと思います。
腱鞘炎とは
・腱鞘に炎症が生じた状態で、炎症部位の腫脹や疼痛、運動制限が見られます。
・手の腱鞘炎では、手の繰り返しの使用による機械的刺激が原因になるほか、関節リウマチによる腱鞘炎、細菌感染による化膿性腱鞘滑膜炎などがあります。
腱鞘とは
・手や足の腱のまわりで滑液包が細長くなっていて、ちょうど鞘(さや)、つまりパイプのように包んでいる部分のことです。
・腱鞘は腱の摩擦を軽減するための構造で滑液鞘(滑膜性腱鞘)と線維鞘(靭帯性腱鞘)からなります。
・指の掌側では屈筋腱が滑液鞘と輪状部(輪状滑車)及び十字部(十字滑車)からなる線維鞘で囲まれます。
✳︎緑色の部分が腱鞘となります
好発
・腱鞘炎は、指の使いすぎで起こることからパソコンのキーボードやマウスなどで反復的な操作をしたりスマホを長時間操作する人、ピアノなどの指を多く使う楽器の演奏する人、グリップやボールなどを握るようなスポーツをする人などに多く見られます。
・また、更年期の女性や妊産婦に多いようで、女性ホルモンの分泌に関連すると考えられています。
治療
・湿布などの外用鎮痛消炎薬を使用や、ギプス固定など原因となった使い過ぎを防ぎ安静を保つ保存療法が中心です。
・炎症を抑えるステロイド注射を行うこともあります。
・保存療法を数ヶ月続けても改善しなかったり再発したりする場合は手術療法が適用となることもあります。
さいごに
今回は腱鞘炎について執筆させてもらいました。
腱鞘炎の治療に関して安静にすると多くの文献に書かれていました。
しかし、仕事内容や家事などでは中々安静にすることが難しい状況もあると思います。
そこで、予防として、手首や指のストレッチを行い手指の筋の負担を軽減する。
また、手首に付着する筋肉は肘にも付着します。手首だけでなく肘や肩上肢全体の柔軟性を高めることも重要なようです。
また、ストレッチに関しては一回に多くの時間を取るよりも短い時間を回数を分けて多く行なった方が効果的です。
例えば1日10 分間ストレッチを1回行うよりも1日1分のストレッチを10 回行うといった要領です。
今後は手の機能解剖や、その他の疾患などについても書いて行こうと思います。
今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。
感謝・謙虚・敬意
意志堅固
西條 貴則