ピカソ

Pablo Picasso パブロ・ピカソ
Mother and Child by the Sea
海辺の母子像 1902年

ピカソのこの絵を初めて見たのは、あるバーの壁に貼られていたポストカードでした。青い色調と赤い花のコントラストに惹かれて見ていたら、バーのマスターがポーラ美術館にある絵だと教えてくれました。

困難な状況にあっても、尊厳を持って生きている人間を描いた絵だと思います。暗いブルーの色調の中に生命が力強く輝いています。ピカソはこの絵を描いていた20歳の頃、貧困の中にあったそうですが、このような強い意思のある絵を描いていたのは凄いことです。

僕は人生の苦しい時にこの絵が思い浮かぶ時が何度もありました。生きているだけでいい、そう語りかけているように感じられて、気持ちが楽になりました。

ピカソは、「芸術は悲しみと苦悩の所産である。悲しみは瞑想を呼び、苦悩は人生の根源である」と言っています。そう考えれば悲哀と苦悩も生きていることの証なのでしょう。

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