カタール人お勧めのアラブ料理レストラン Orient Pearl Restaurant @ドーハ
ワールドカップで盛り上がる中東の金持ち国家カタール
2022年11月からワールドカップが開催されるカタールですが、日本でカタールの国としての知名度はあまり高くないらしく、サッカー好きな人には、まだ「ドーハの悲劇」と言った方がわかる人が多いようです。(…私の友達だけでしょうか?笑)
こちらはワールドカップのキャラクターのラエーブ(لعيب)ちゃんです。
ドバイに比べて知名度やギラギラ感は落ちますが、ビジネスエリアは高層ビルが立ち並び、海も綺麗なブルーです。
カタールは、ドバイと同じく外国人労働者の比率が高く、カタール人はたったの12%しかいません。
国土面積も秋田県程しかないために、他のGCC諸国よりも一人当たりのGDPが高く、「世界一裕福な国」とも言われています。
カタール人は皆ヴィラ(戸建て)に住んでいて、高級車に乗っています。女性は高級ブランドのバッグを持っていますが、自然と嫌味になりません(笑)
また、挨拶のチークキス(頬にするキス)をすると、いつもとても高そうな香水の良い香りがします。
カタールは、カタール国民だけでなくカタール在住の外国人にも国立病院の場合、無料で医療を提供していて、友達(外国人)はお腹の手術をしていましたが、それも全部無料だったと言っていました。
ただ、国立病院はいつも長い時間並ばないといけないので、私は基本的には私立病院を使います。
また、法人税はあるものの個人に対する所得税はありません。
カタール人は他のアラブ人に比べてお上品で、週末の夜はこの写真のように高級デパートに大集合しています。
私は昔イエメンに住んでいたり、他にはサウジアラビア人のお友達が多いので、大声で話すアラブ人に対する耐性が高く、初めてカタールに来た時は大人しいカタール人(子供除く)が逆に病んでいるように見えた程です。
その後、彼らが病んでいると言う訳ではなく、「お上品」だと言うことがわかるようになりました(笑)
他の国よりも往来の多いサウジアラビアでもカタール人のお上品さは有名です。
他に「穏やか」だったり「礼儀正しい」と言う言い方も出来そうです。
昔は旅行者の間で「世界一退屈な街」と言われていたドーハですが、近年カタール政府は観光にも力を入れており、ふんだんに富を使っています。ワールドカップにかける意気込みは国としてのプライドを強く感じました。
なので、スークワーキフやカタラ文化村など今はワールドカップに来た観光客を楽しませる位のエンターテイメント力はあるかと思います(笑)
ローカルに評判のアラブ料理レストランOrient Pearl Restaurant
こちらの記事でも触れていますが、カタールは国土が小さく、純粋なカタール料理を見つけるのが難しいため、カタール料理と言って紹介されていても周辺の湾岸諸国にもある料理ばかりです。
なので、レバント料理ではなく、湾岸料理であればひとまず良しとしましょう。
カタール人の友達数人にカタール料理(湾岸料理)を食べたいと言ったら、レストランをいくつか教えてくれましたが、皆各々Orient Pearl Restaurantの名前を出していたので、早速行ってみました。
ちなみにレストランの名前に使われているパール(真珠)ですが、真珠と言う意味のモーザ、ヘッサ、ルル等の単語はカタールで人気のある女の子の名前です。
建物全体がレストランで、1階のJoury Restaurantはシリア料理、2階のSMAT Restaurant がカタール料理(湾岸料理)です。
せっかくカタールに来たら1階に行かないで、ぜひ2階に行って欲しいです(笑)
伝統的な家庭料理のレシピを守っているドバイやアブダビのAl Fanar Restaurant and Cafeとは違い、ここは少しフュージョンですが、味はとても美味しかったので、お勧めのレストランです♪
1階のレセプション近くにアラビックコーヒーとデーツがあり、ウェルカムドリンクのような感じでサーブしてくれます。
混んでいない時はそのまま見晴らしの良い窓際に通してくれますが、ワールドカップ開催期間中は窓際関係なく、予約をした方がいいと思います。
内装を眺めているだけでワクワクします♪ 1階も突き抜けの天井から水が流れていて素敵ですが、ちょっとバブリーに見えないこともないです(笑)
しかし、カタール人は、日本人からするとややバブリーで豪華な内装のお店が好きなので、味が美味しいことはもちろん、総合評価でこのお店が人気な理由が分かった気がします。
味は、レストラン全体のコンセプト通り、街中のお店よりも上品な味付けです。
まずは、アラブ諸国だけでなく中東やインドでも飲まれているひよこ豆のスープです。
カリッと揚げられたケールやローストされたバーミセリ(ビーフン)が入っている、創作風のひよこ豆のスープでしたが、一口飲んでとても美味しいと思いました。隠し味にトリュフオイルを使っているようです。
どこのトリュフが使われているのかは聞いていないのですが(失態笑)、中東にも「砂漠トリュフ」なるものがあり、カタールではファガアと呼ばれます。
一年中採れるものではなく、10月半ばから始まる雨期(とは言えカタールは雨期でもなかなか雨は降りませんが)がファガアのシーズンです。
創作系のレストランではマチュブース(カブサのことで、カタールではマジュブースやマチュブースと呼ばれます)にトリュフが入っていることもあり、他には伝統療法のような感じで使われることもあります。
ひよこ豆のスープは多くのアラブ(やその周辺諸国の)料理のレストランで出されるだけに比較がしやすく、特に創作系のレストランの場合、ヒヨコ豆のスープが美味しいとそのレストランの味付けは自分の口に合うことが多いため、勝手に一つの指標にしています(笑)
こちらは湾岸諸国で食べられる、ハンファルーシュ (Khanfaroosh, خنفروش)と言うカルダモンとサフランを使って揚げたスイーツです。
米粉、小麦粉、卵、サフラン、カルダモン、ベーキングパウダー等が使われ、日本人の感覚からすると激甘のスイーツが多いアラブのスイーツの中では「そこまで甘くない」部類に入ります。
また、スープの付け添えとして出されていたのでレストランで食べたものは、特に甘味が抑えられていました。
最近流行っているレストランやカフェで出されるハンファルーシュはちょっとオシャレなものが多いですが、伝統的なレシピだと素朴でこんな感じです。
中を開けるとサフランの綺麗なカラーが出て来ました。
次に、冷菜としてムルタエーシュ(Al Murtaeashuh, المرتعشة)を選びました。
キュウリに、ヨーグルトソースとオリーブオイルがかかっています。
これは湾岸料理と言うよりレバント料理の冷菜でよくあるようなメニューですね。
中東やインドでは甘くないヨーグルトを塩とスパイス、ミントやコリアンダーで味付けしたものがソースとして出てくることが多いですが、消化を助けてくれるので、マチュブースやマンディ、ビリヤニ、ケバブなど水分が少なめの料理の際には家で食事をする時も一緒に用意しています。
メインディッシュはこちらのサフリーヤ(Safriya, صفرية)と言う煮込み料理を選びました。
湾岸諸国では牛ではなく羊がよく食べられており、こちらはラムのスネ肉(250グラムも入っていて嬉しい)がゆっくり調理されていて、とても柔らかくなっています。
トマトベースのスープで、色々なスパイスの味がしましたが、辛さは強くなく、スープもサラサラではなくどろっとしていてとても濃厚でした。
他に、有名なアラブの伝統的な煮込み料理と言えばサルーナ/サローナ(Saloona, صالونة)があり、下の写真はオマーンの首都マスカットで食べた魚のサルーナです。
サルーナは元々はベドウィンの料理と言われている家庭料理です。
お肉(鶏肉、羊肉、牛肉)と、その時に家にある野菜など色々バリエーションがあり、お肉だけでなく魚も使われます。
味付けはトマトベースであることが多く、野菜はソテーした玉ねぎ、ニンニク、生姜にジャガイモ、人参、ズッキーニ、ナス、オクラなどが入れられます。
豪華なレストランの内装や美味しい食事以外にシーシャ(水タバコ)も楽しむことができるレストランで、お昼過ぎには1階の窓際でシーシャを吸う男性をたくさん見かけました。
食事が終わった後はレストランから歩いて行ける距離に、外観が特徴的なカタール国立博物館もあるので、ぜひ足を伸ばしてみてください♪
また、同じオーナーが経営するシリア料理レストランについてはこちらをどうぞ☆
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