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カタールとドバイのあるUAEで人気のカラクティー(カラクチャイ)

カラクティーとは、バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、UAE等で飲まれている濃くて甘いスパイス入りのミルクティーのことで、特にカタールとUAE(ドバイがある所です)等、アラビア半島東部で人気があります。

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イエメンの首都サナアでカラクティーと言っても誰にもわかってもらえず、サウジアラビアの場合リヤドでは通じましたが、ジェッダではわかってもらえなかったです。

カラクティー(Karak tea)はカラクチャイとも言われ、カラクとはヒンディー語で、「強い」や「厳しい(先生が厳しい等の意味での厳しい)」と言う意味があります。

その名の通り、インドではミルクティーには濃い紅茶が好まれます。

チャイと言いたくなりますが、アラビア語で紅茶はチャイではなく、シャーイとなりますので、標準アラビア語(フスハー)に忠実に言いたい場合はシャーイカラク (شاي كرك)です。もちろん普通にカラクチャイカラクで通じます。

また、アラビア語のカタール方言ではお茶のことをチャーイ、ベドウィン系の人はシャーヒーと言います。

カラクティーの歴史(カタールの場合)

1939年、カタール(のドゥハーン)で石油が発見され、1950年代以降、国のインフラを整えるためにインドとパキスタンから来た労働者がチャイをカタールに持って来ました。

チャイは彼らの生活になくてはない国民飲料だからですね。

それにローカルがインスパイヤされて少しカタール風にアレンジされ、広まったのがカラクティーという訳です。

お茶だけでなく飲まれ方もカタールに伝わったと見え、レストランやカフェだけでなくカラクティーをメインに売っているティースタンドのような小さいお店も多く、仕事前の朝早くや仕事終わりにお店の周りに小さい紙コップを持ちながら立ち飲みしている人が沢山います。

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立ち飲みをしている人はインド人やバングラデシュ人、パキスタン人などの外国人労働者が多いですが、場所によってはカタール人男性も車を横付けして飲みに来ており、その場合は店員さんがお盆とかで車まで持って行ったりしています。

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ショッピングモールなどではないローカルな場所では、このような感じで飲みに来ている人は男性が大半なので、上の写真のように女性が写っているのはやや珍しいですが(この方はカップルで来ていました)、ワールドカップ前後から気持ち女性の利用者が増えた気がします。

カタール人女性がカラクは飲む場合ほとんどが家か、レストラン、モール等ですね。

カフェのおしゃれなカラク

飲むタイミングは好きな時にいつでも飲みますが、毎朝カラクを飲んでから仕事に行くお友達がいたり、それよりも多いのは17時頃スナックと一緒にカラクを飲む習慣です。(お昼は遅くても13時までには食べています)

さすがにカタールでは、観光地などを除いて、インドにあるようなローカル風の路上の屋台のティースタンドは見たことがないです。

カタールでオールをしたことないので、実際に深夜や早朝に利用したことはありませんが、24時間やっている所も結構あります。

カタールで、日本のコンビニに相当する規模感のお店は個人商店(大体インド系)になるのですが、その中にもコーヒーマシンのような感じでカラクチャイが売られているお店もあります。

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レストランやカフェでも飲むことができますが、1カタールリヤルの小さい紙コップで飲むカラクティーが一番美味しく感じます♪

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大きいサイズはローカルなお店だと2リヤル

あと単純に結構甘いので、スタバのサイズで出されたらSサイズでも飲み切るまでにかなり口が甘くなります。

大きさが分かりやすいように後ろにティッシュボックスを置いてみましたが、ティッシュボックスの大きさも日本とはサイズが違うので参考になっていないです。

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インドのチャイの紙コップより一回りか二回り大きいです。

こちらは前にケララ料理のお店の際にご紹介したMRAと言うレストランのカラクティー(ただし別の店舗)です。

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こちらはレストランと言うよりはカフェ風の店舗で、飲み物やスナックがメインです。

ローカルなティースタンドもやはりインド系が多く、カラクティーと一緒に南インド系のスナック(揚げ物が多く、値段も大体1リヤル)やシャウルマ(小さめのサイズだと大体6リヤル位)が売られています。

上のスナックとシャウルマの写真は、New Musheireb Cafeteriaと言うカフェで、ターミナル駅であるMsheireb駅から徒歩20秒位です。

MRA等ではなく、よりローカルな雰囲気を楽しみたい方にはお勧めで、ここのシャウルマは皮が薄く、ダイレクトに具の味を感じることが出来ます♪

他の軽食メニューとしては、ハンバーガーやポテト、サンドイッチがある所も多いです。

New Musheireb Cafeteriaでのお勧めはZinkar Spicy Burger

カラクティーはとても甘いので、カタール人が家で食べる際にも、一緒に食べるスナックはしょっぱい系や、ビスケットにしてもしょっぱい系か味がないテイストが基本です。(甘いものを合わせる人もいます)

手前のクラッカーはとてもしょっぱいのでカラクとよく合います

別に、こちらの記事でもお気に入りのKarak Mqanesと言うチェーン店のカラクショップについて触れています。

2023年9月から2リヤルとなっています

カタールのカラクティーと(インドの)マサラチャイの違い

カタールのカラクティーですが、定番は甘いミルクテティー(ミルクは缶のコンデンスタイプかフレッシュミルク)、もしくは少しカルダモンが入っていることが多いです。

カタール人のとあるご家庭の場合ですが、普段はスパイスは何も入れず(つまり、紅茶とミルクと砂糖のみ)に、冬は身体を温めるためにジンジャーパウダーを入れると言っていました。

ミルクは普通のミルクより、私はコンデンスミルクを使っている方が圧倒的に好きです。

レストランやカフェではシナモン、クローブ、サフラン、生姜等が入っていることもありますが、インド人のお店のカラクティーはかなりインドのチャイに近い味がすることもあります。

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カルフールではシナモン、ジンジャー、サフラン、カルダモンなどが濃いめのセイロンティーとブレンドされた量り売りのタイプも見かけました。

他には隠し味?なのか、何とコーヒーメイトを少し足しているようなお店もありました。

日本でも数年前にほうじ茶フレーバーのスイーツやアイスが流行しましたが、カタールでもカラクティー味のフレーバーのデザートをレストランで見かけます。

ちなみにインドのレストランで出されるマサラチャイが出される際にはこのようなティーマサラが使われます。

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マサラとはミックススパイスと言う意味で、インド系のスーパーに行くと夥しい種類のマサラがあります。

日本でもお馴染みのガラムマサラなどのミックススパイスから、料理毎にもチキンビリヤニ用のマサラ、タンドーリ用のマサラ等々色々あり、チャイ用にもマサラがあると言う感じです。

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レストランはティーマサラが使われていることが多いですが、インドの路上で売られているマサラチャイはカルダモンと生姜が入れられており、さらにインド人の家庭では単純にミルクとお砂糖だけのことが多い気がします。(元々マサラフレーバーのお茶を使っていることもありますが)

ティーマサラを使うマサラティーはもちろん元々インドで飲まれていたものではありますが、毎日家庭で飲むものではなく、外国人や観光客にも人気が高いために、逆にそれを受けてインド人もマサラチャイの美味しさに改めて気付き、便乗してレストランで出されていると言うコマーシャル寄りなイメージがあります。

ちなみに私はチャイマサラとカルダモン、生姜を入れたマサラチャイを飲むのかなぜか日課になっています。

土に見えますが、これがうちのティーマサラです。

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元々紅茶についているマサラフレーバーが強めな時はティーマサラは少なめ、または入れなかったり、フレーバーが弱めな時はしっかり(と言ってもマグカップ一杯分のチャイに対してティースプーン4分の1位)入れて調整しています。

他に、インドのお茶の中で特徴的なカシミールチャイについてはこちらの記事でご紹介しています♪

カタール土産にお勧めのカラクティー製品

自分用やばらまき用にちょうどいいカラクティー関連グッズをご紹介したいと思います♪

日本に持ち帰りやすいのはこのスティック毎に買えるタイプのインスタントカラクティーで、このブランドがメジャーです。

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滞在中に1本試しに飲んでみて、美味しかったら箱買いすると失敗しなさそうです。

フレーバーはデフォルトの「オリジナル」以外にサフラン、カルダモン、ジンジャー等があります。

気になったのがコーヒーフレーバーで、香港の鴛鴦茶みたいな感じかな?と思い試してみましたが、まぁインスタントなので味の深みはもちろん鴛鴦茶には敵わないです(笑)

ドーハの空港でも大きめのパッケージで売られているのを見ましたが、この写真は5年位前のものなので、今はもしかしたらパッケージ等違うかも知れません。

他にはスーパーや商店などで、こちらのカラクラテ(Karak Latte)も売っています。

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パッケージにはカタールのカラクティーらしくカルダモンのイラストが載っていますね♪

午後の紅茶と少し似ているテイストで、甘さは1.3倍位甘くした感じです。(200mlなので飲み切れる甘さ&量かと!)

BALADNAは「私たちの国」と言う意味の、カタールのリーディングカンパニーで、乳製品を生産しています。

ドーハの北に気温が調節出来る大きな牧場を所有していて、カタールの乳製品の95%をカバーしているようです。

2017年にカタールが湾岸諸国から国交を断絶された際に、国の支援を受けて急速に生産を拡大した経緯があります。それまで牛乳は主にサウジアラビアからの供給に頼っていました。

ちなみにBALADNAのオーナーは、カタール国籍を取得したシリア人(Moutaz Al- Khayyat氏)でとても有名な一族です。

前にご紹介したOrient Pearl Restaurantのオーナーもこの人です。

このレストランに限らず、複数のレストランを持つオーナーですが、私がお気に入りのシリア料理レストランがあり、こちらの記事で紹介ています⭐︎

話は戻り、BALADNAの製品の中では、他にはこちらのチョコレートカスタードが美味しいです。

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食感はヨーグルト、味はチョコプリンのような良いとこ取りな一品です♪

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カタールの夏は本気で暑い(今年の夏は最高気温だと50度近く、最高体感温度は60度近く)ので、こう言うひんやりしたものが食べたくなります。

友達にLINEをしたスクリーンショットが残っていたので貼り付けておきます(笑)

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こちらは体感温度が57度の時のスクショです(笑)

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最近ようやく涼しくなって来た(35度位)のですが、周りですごいたくさんの人が風邪を引き始めています(笑)

もう一つのお勧めはミックスフルーツジュースで、味が美味しくてリピートしていましたが、後で100%果汁だったことを知りました☆

砂糖も加えられていないのはすごい

**********************************************************************************インスタグラムでも世界の料理や旅先、カタール生活の写真を投稿しています♪
https://www.instagram.com/bahargul7237/

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