SaaSでよく使われるMRR分析モデルが便利すぎたので紹介したい
売上の時系列成長の要因を細かく分解して課題分析をするMRRのモデルが仕事を進める上でとても役に立ったので、備忘として内容と利便性をまとめておきます。
国内外の記事を見ながら学んだのですが、すべての記事において専門用語が多すぎてカタカナばかりになってしまいそうだったので、僕なりにわかりやすくかみ砕いて概要を書いています。詳しく学びたい方はコメントでの問い合わせや、ネット記事などで調べてみてください。
MRRとは?
概要説明
MRRとは、"Monthly Recuring Revenue"の略で、日本語に訳すと「月間経常収益」となり、売上数値を月単位で比較し、主にサブスクリプションモデル(月額料金を支払って契約するモデル)の事業を運用するSaaS企業などで使われている指標であり、投資家などがその事業の将来性や収益性を分析する際などに利用されるモデルです。
※一般的にはサブスクリプションモデル以外の事業には当てはまりづらいとされていますが、売上を分解するという行為としてはとても有用なので、SaaS出身者以外の経営企画・事業企画・営業部マネージャー、売上目標を持っている営業職の方々にも是非見てほしいです!
MRRの話をする前に振り返りたい売上分解のキホン
ARRの話をする前に、まずは基本的な売上分解の考え方をおさらいしましょう。あらゆるところでいわれているのは、売上は以下に分解することで、課題探索や戦略構築ができるとされています。基本は一層目の客数を二層目まで分解して、それぞれの数値がどのように動いているのか?を見ます。
地方にある飲食店を例に、このフレームワークを当てはめて、課題分析と戦略策定までの流れを考えてみましょう。
※本来はSaaSモデルに適用するものですが、わかりやすさを第一に飲食店を例にします。
課題分析
4月になって、急激に売上が減少したとします。因数分解をして、「客数が減ったのか?」、「客単価が減ったのか?」を見てみると、客数が減っていて、なぜ客数が減ったのか?を見ていくと、リピート顧客数が減っていることがわかり、ヒアリング調査を行ったところ、4月になってお得意さんだった近所の大学の4年生が一斉に卒業し、上京してしまったのが原因であると突き止めることができました。
戦略
大学生のリピート顧客が卒業して離反することはコントロール不可能な事象であるため、所与の現象であると考えざるを得ないでしょう(学生の就職を地方にするなんて戦略行っても効果は見込めない)。
そこで、4月から新たに入学してくる新入生を新規顧客として獲得し。離反する4年生以上に客数を増加させることを戦略として設定し、新入生応援キャンペーンを実施するとか、1年生であることが証明できる顧客には割引を提供するなどの戦術を実施することで売上減少を5月以降は取り戻すことができるかもしません。
このように、売上の減少や増加の要因を深堀するにあたり、「分解する」という行為は非常に大きな効果を発揮するのです。
長くなりましたが、このような考え方の中で、客単価側をさらに深堀して分析するのがARRなのです。
MRRの数値詳細
先ほどの体裁で要約すると、以下の分解になります。また、MRRは掛け算で売上に戻せるものではなく、足し算で売上の前月から当月にかけての増減を表現できるように算出します。
この分解をすることで、前月と当月の売上差分を売上の増減額という尺度で細かく把握することができ、すべて売上の増減額に変換されているので、比率を比較して、各要因ごとの売上変動への影響度を分析することができます。
これをすることで、先ほどの例に加えて、「単価が増加した客数が増えてる」とか、「単価が減少した客数は多くないものの、単価の減少額が大きすぎて問題である」など、単価の深堀をすることができるようになります。
色んな業種のビジネスモデルを理解したいので、売上戦略に関する相談なども受け付けております~
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この記事について
タイミーで事業管理をしている福島が日々感じたことから思考を巡らせ、備忘していき、学びを積み上げていきます。あんまり業務に関係ないこともつぶやきます。
「オードリーのオールナイトニッポン 📻 で毎週フリートークしているのをリスペクトしていて週次でnote更新をしているSho1さん」をリスペクトしているので、僕も見習って週次くらいで更新し続けたいなと思っています。
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