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新卒の人をお迎えする季節

来月、今年も新卒の新しいメンバーが入ってくる。毎年、各部署からメンバー紹介を兼ねた研修が行われる。自分の場合は1部署って感じではないので、コンセプト建ての大切さを中心に研修を行う予定だ。新卒向けではあるものの参加したい人は自由参加としている。

■その1・ゴールデンサークル

アップルのプロダクトというかマーケティングの考え方ってことで関連記事も多い。

それをゴールデンサークル理論と呼ぶらしい。全然関係無いけど

「オースティン・パワーズ  ゴールドメンバー」を思い出すのは僕だけだろうか?いや、きっと僕だけだろうな…

それも多少はあるのだが、あんまりゴールデンサークルとか必殺技名みたいで言いたくない。

要は、2W1Hと言われるWhy、How、Whatの考え方。なんてことはない。

図にするほどでもないが…

ボンカレーではない(古い…)って言っても通じないか…まあいい。
だから見出し画像がボンカレーなんです…

このように円の中心にWhyがあり、その外側にHow、そのまた一番外側にWhatがある三重の円だ。これをゴールデンサークル理論と呼ぶ、そうな…理論って程かと思うけど。
ドヤって感じで言うと寒いヤツみたいで自分で引くから言わないぞ。

話しを元に戻そう…

意外と物事をWhyから考えずにWhatから入ってしまう人は多い。

大事なのは、Why→How→Whatって順番で必ず Why からってことが重要。もしWhatから入ってしまうと目先のことしか追えず、説明もできず応用の利かない仕事をしてしまうことになる。
Whatの仕事には主体性が無く注文を聞く御用聞きって形になってしまうから注意しないといけない。

お店の注文だったらWhyは聞かれないしHowを考えるのはお店側でいい。お店でWhyって聞かれたらイヤだし。

でも仕事では、Whyが無いとHowも掘り下げて考えられない。
だからむしろ新卒の人意外のWhatを求めがちな人達に教えたい内容なのだ。

●AppleはWhyを売る会社

Apple製品の売りは、CPUが何のチップだとか(最近はM1押しだけど)ハードの性能云々では無い。
Whyの部分にこそ、Apple好きに響く製品コンセプトやそれを使っている自分ってストーリーを想像させる仕掛けがある。
だからApple製品のCMには製品説明が無く日常の一コマを切り抜いたようなあえて無言って作風が多い。

自分が美大でデザインを勉強している時に似たような考え方は教えられていたので、あまり意識したことはなかった。まずコンセプトがないと作れないから。
でも働くようになり意外にもこの話しを有り難がってくれる人は多い。
デザイン思考では当たり前だと思ってたんだけど…そうでもないの?

ということで毎年、この内容をお話しすることにしている。それだけだと結構すぐに話し終わってしまうので今年はもう一つくらいお話ししたいなと思っている。

内田樹さんや養老孟司さんのお話しから良いお話しを拝借して。

■その2・働くこととは

●みんな遅刻してる

世の中は先にあって、そこに遅れてあなた達(ここでは新卒の人)が入ってきた。その先輩にあたる僕らも例外なくそう。
僕らが子供の頃からゲームはあったのでゲーム業界はすでにあり、そこに遅刻してやって来た我々が仕事をしている。遅刻したんだから追いつくために必死だし先人と同じやり方では差は縮まらないから知恵も振り絞る。

要は、すでに始まっていたゲームにルールも分からずして乱入して行った形だ。予めルールや理論を予習してたって実戦で身体が動くかはまた別の話し。

それが働き始めるってことだと思う。大枠の〜業界とか職種くらいは絞り込めたとしてもこの段階では好きも嫌いも分からない。だって何も知らないんだから。

●好きな仕事って本当にある?

学生でも社会人でも皆、

「好きなことを仕事にしたい」

と言う。
自分も例に漏れずそうだった。

でも遅刻してやって来たヤツが好きな仕事を吟味するなんてできるだろうか?

きっと当面はやらなきゃいけないことで精一杯。その先にやりたい仕事が見つかるのかもしれないし、一生見つからないかもしれない。

やりたいことの前に別に好きでも嫌いでもないが、やんなきゃってことがたくさん立ち塞がる。やりたい仕事を選別して仕事をするって至難の技というか不可能だと思うのだ。
そんな壁にぶつかる度に仕事を変えるより自分を変える方がずっと楽だったりする。

以前、内田樹さんのブログのお話しをしたが、合う入れ歯を探し続けて何回も作り直すより入れ歯に自分を合わせる方が楽というお話し。

新卒入社してやりたい事と違ったとか他にやりたい事があるって理由で一年も経たずに辞めてしまうケースもある。でも一年やそこらで分かるもんかね?とも思う。

本当に拒絶反応起こして精神を病むくらいなら辞めた方がいいけど。

そもそも、その人の好きな仕事、やりたい仕事って本当に存在するのだろうか?それを突き詰めて行くのもいいだろう。でも数十年も自分探しできる程、人が仕事できる年月も一生も長くはない。


●天職に先天性はない気がする

天職って自分で探すものではなくて、仕事が自分を選ぶかどうかだと思う。だから先天的に決まっていて、それを探す行為ではなくて後天的に自分の持っている職が天職になるかどうかなんじゃないかと。

今の自分の仕事も10年前の自分は想像もしてなかったし、今の自分を目指して頑張って来たわけでもない。紆余曲折、巡り巡って今に至る。
意図した通りに事が運ぶってそうそうない。

意図してやっていないだけに、うまく説明するのは実際難しいのだ。せめてできる限り言語化して文章という形でログを残す試みがこのnoteだったりする。

こんな内容を分かりやすく資料化して、研修をやってみようと思う。きっと反応は薄いんだろうけど…日本人てこういうとこ損してるよなと思う。

外人さん相手だったらリアクションあってやり易い。何でも笑ってくれるハイテンションな人も多いし。
多分、場は静かなんだろうけど盛り上げて行こうと思う。

あっという間に4月も来てしまうだろうから今週やろう。
って来週も言わないようにしよう…

~おわり~

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