クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #136 〜 T.トーマス ディーリアス『春初めてカッコウを聞いて』(1948)
「かふぇ あたらくしあ」で、ビーチャムのSP盤集めて蓄音機コンサートを構想中。
と言っておきながら、ディーリアスっていう柄でもないので、ビーチャムが指揮した彼の作品のSP盤がうちにはなかった😂
ということで、昨日、店から徒歩2分、バーゲン最終日の富士レコード社にさほど期待もせず行ってみたら「あった」。それも1,500円=20%offで1,200円🥳
やっぱりディーリアスって言ったらこれですよ。
カッコー🐦
イギリスの指揮者サー・トーマス・ビーチャム(1879-1961)と作曲家フレデリック・ディーリアス1862-1934)は、親交が深く、ビーチャムはディーリアスの音楽の普及に大いに貢献した。
私がクラシックを聴き始めた頃(今から45以上前)、ディーリアスの国内盤と言えば、ビーチャム以外の選択肢はほぼない、と言っていいくらいだった。
R.シュトラウスとも親交があったビーチャムが、ドイツとイギリスと国は違えど、ほぼ同時代に活躍し、管弦楽の扱いにその才を見せたシュトラウスとディーリアスの作品の良き解釈者、演奏者でもあったことは単なる偶然ではなかろう。
ビーチャムはディーリアスの音楽が持つ豊かな詩情性を理解し、それをナチュラルに美しく、しかも淡々と滑らかに表現した。
また、ディーリアスの作品中、ビーチャムは出来が今一つだと感じた曲を手直しして、いわゆる「ビーチャム校訂版」を広く知らしめた。
ディーリアスは自身の作品に他人の手が入ることを極度に嫌ったが、ビーチャムのアドバイスが的を射ていたため、彼だけを例外とした。
ディーリアスの曲でもっともよく知られているのは、タイトル、曲の長さ、楽想の親しみやすさから言って『春初めてカッコウを聞いて』であることは間違いないだろう。
ビーチャムもこの愛すべき名曲を複数回録音しているが、今回は手兵ロイヤル・フィルを指揮した、1948年5月8日、アビーロード第1スタジオでのセッション録音を米コロムビアのSPレコードで。