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広島のガザミとギザミ
広島ではガザミとギザミがあります。
ガザミは「渡り蟹」、ギザミは「ベラ」や「キョウセン」とも言います。
■ガザミ蒸し
世界で一番好きな食べ物は渡り蟹です。
小さい頃から瀬戸内の渡り蟹をこれでもかと剥いて食べていたので、自慢ではないが蟹剥きが特技であります。
誰よりも早く、そして手際よく剥くことができますが、あまり役に立たない特技です。
私の食べ方は、とにかく先に全部剥いて殻に詰め、最後に一気に食べます。
小さい頃はご飯の上に乗せて食べていましたが、今ではやはり日本酒と共にいただきます。
茹でても勿論美味しいのですが、ここ数年はもっぱら蒸し器で蒸すスタイルです。
蟹が蒸したいだけのために大きい蒸籠を買ったので、それ以来もうずっと蒸し蟹ですが、こっちの方が素材の旨味が抜けない気がします。
蒸す時は活きのよい渡り蟹が暴れるので、蓋をギューっと押さえて逃げないようにしています。
茹でる時は火をつける前に活きた蟹をドボンしてください。
そうしないと、足がもげます(もげるは広島弁で取れるという方言です)。
■ギザミ二杯酢漬け
私は広島以外でギザミを見かけたことがありません。
というか、料理人の友達に
「ベラなんて食べないよ!」
と言われたことがあります。
私は白身が柔らかく、焼くと皮が香ばしいギザミが大好きなので、
東京でも購入できたらいいなぁと思います。
しかし、ギザミはものすごくカラフルな魚なので
店頭で初めて見る人はビックリするそうです。
広島では、普通にスーパーの魚売り場にパック詰めされて売られていますが、
まあ確かにビックリするかも。
二杯酢漬けは同じように、ししゃもやメヒカリなんかで作っても美味しいです。
酢醤油漬けなので砂糖も入らず、南蛮漬けよりもサッパリして食べやすいです。
面倒な時は、ポン酢に漬けて置くのもアリです。